舘山寺温泉象徴「ホテル九重」跡地、複合施設に 遠州鉄道、2029年春開業予定

ホテル九重の跡地に構想する複合施設のイメージ 遠州鉄道(浜松市中央区)は28日、舘山寺温泉を象徴する旅館として親しまれ、2021年10月に営業を終えた同区舘山寺町の「ホテル九重」の跡地に、宿泊施設を中心とした複合施設を設けるとの基本構想を発表した。開業時期は29年春を予定。浜名湖の景観を生かしたレストランやカフェ、温浴や商業施設などを計画し、周辺の活性化を支える拠点を目指す。
 跡地の広さは約2万平方メートル。宿泊施設は客室数約50室のホテルを想定し、浜名湖の自然と調和を図りつつ、シンボルになるような建築デザインにする。商業施設は屋外に店舗が並ぶオープンモール形式を採用し、地元生産者や地域事業者と特産品を活用した商品を販売する。
 ホテル九重は1987年に開業した。コロナ禍で20年4月から休業し、団体旅行から個人旅行へシフトした顧客ニーズの変化や、施設の老朽化を理由に営業を終了した。
 遠鉄は23年9月、社内に「舘山寺エリア再開発プロジェクト」を発足し、跡地利用や周辺地域の活性化に向けた協議を重ねてきた。今後、地域事業者との共創を推進するため基本構想段階で公表したという。
 プロジェクトメンバーの山田泰三さんは「詳細の検討はこれから。舘山寺だけでなく浜名湖エリアの重要な拠点にしたい」と話した。

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