「おいしそうなものがいっぱい 予定外に買いすぎている」JR駅ビルに新たなパン店 街の歴史感じる工夫で“キニナル場所”目指す【静岡】

JR静岡駅の駅ビルに3月20日、新しいパン店がオープンし、朝から多くの客で賑わいました。“街のパン屋さん”として、地域の住民の身近の場所にしようと、店内には、静岡の歴史を感じられる工夫が施されています。

20日朝、JR静岡駅の駅ビル「パルシェ」にできた行列。お目当ては、焼きたてのパンです。ツナとトマトがたっぷりのった「贅沢ピッツァ」や国産米粉を使用した「お米パン」など、焼きたてのパンがおよそ70種類並んでいます。

<来店客>
「今回、特にお米パンが気になっていたので、お米パンを取りに来たが、ほかにもおいしそうなものがいっぱいあって、予定外に買いすぎている」
「ここがオープンするといって、このパンが広告に出ていておいしそうだったので、うちのものに頼まれて買いにきた」

店の新商品「静岡クラウンメロンパン」。クラウンメロンの果汁が入ったクリームをたっぷり入れて、果汁の入ったクッキー生地をのせて焼き上げました。メロンの甘み、さわやかな香りが詰まっています。

<来店客>
「すごくフワフワ。モチモチフワフワ。ただ甘いだけじゃなくて、しっかりメロンの香りがついていて、おいしい」

「エピシェール静岡店」は、全国に約580店舗を展開する名古屋の「フジパンストアー」が手がけました。この店では、ほかの店舗とは異なる新たなコンセプトを掲げています。

<エピシェール静岡店 前野貴仁店長>
「静岡駅前の写真、静岡市役所前の写真。昭和28年頃の歴史として店内に写真を掲示した。フジパンストアーの『キニナルプロジェクト』第1号店として、地域のお客さんが温かく集まれる場所、また、歴史を感じられる場所というコンセプトで店作りをしている」

<来店客>
「あそこに森永って書いてある」
「あったんじゃないかな」

「キニナルプロジェクト」の第1号店。地域の人に親しまれる場所にするため、静岡市内の懐かしい写真のほか、商品棚にも静岡の歴史がありました。

<木藝舎 八木崇さん>
「これは、清水の港で冷凍のマグロとかを水揚げするときに使う作業台。この木はもう役割を果たして、産業廃棄物」

清水港でマグロを水揚げする際に使われている木材は、2~3年で廃棄されてしまいます。その木が、商品棚に生まれ変わりました。

また、静岡茶の茶葉を入れていた箱はトレイトング台に再利用。地域の文化や産業を大切に、木のぬくもりを生かした空間をつくりました。

<来店客>
「この(木が)枯れた感じの雰囲気とか、パン屋さんの雰囲気にマッチしてるんじゃないかなと思う」

<前野店長>
「『ここに集合だよ』と集える場所になればよいかなと思っている」

この「キニナルプロジェクト」、静岡を皮切りに今後は、大阪や九州にも展開していく予定です。今後は、子ども食堂へのパンの提供も行い、地域に寄り添ったパン屋を目指していくということです。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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