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3時のアフタヌーンクリップ

 こんにちは。6月17日(木)午後3時を回りました。この時間の〈知っとこ〉は定番の「アフタヌーンクリップ」。きょうこの時間までによく読まれている記事、私のおすすめ記事を2本ずつピックアップしてご紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・松本直之〉

スタッフが全員移住者 SL終着駅前に新風薫るカフェ 川根本町

 千頭駅前の町まちづくり観光協会が入居するビル2階に2021年4月、開放的な店内と洗練された雰囲気が印象的な「Folkknot cafe STIR」(フォークノット・カフェ・スター)が開店した。オーナーは3年前、町に移住した佐々木直也さん(35)。ビル2階を活用し、にぎわい拠点を目指す町の運営事業者に応募した。

スタッフは全員移住者。町の魅力を発信したいと意気込む
スタッフは全員移住者。町の魅力を発信したいと意気込む
 現在、在籍するスタッフは全員移住者。佐々木さんがかつて経営していた飲食店の仲間に声を掛けた。「STIR」は「混ぜる」という意味を持つ。佐々木さんは「私たちのような移住者と地域の方々、観光客のみなさんが気軽に触れ合える場所を目指したい」と思いを込める。
 看板メニューは町の雄大な自然の中で育ったジビエ料理。地元猟師から仕入れた新鮮な鹿やイノシシの肉を使ったシチューやローストが並ぶ。「大井川クリームソーダ」も写真映えすると大人気。ライチ味のソーダに天然色素で色づけし、青とエメラルドグリーンの2層が美しい。このほか、南アルプスユネスコエコパーク登録地域の山梨、長野県からワインや日本酒などを取り寄せている。
 観光協会に籍を置く地域おこし協力隊と連携し、カフェスペースを活用したイベントなども計画中という。町の魅力発信に向けて、佐々木さんらスタッフの挑戦は続く。
 月、火定休。午前10時~午後6時、土日は午前9時~午後6時。

経営は大学生 川根本町に〈茶〉カフェ新店「町盛り上げたい」

 都内にサブスクリプション(サブスク、定額制)サービスを使ったスタンド型の直営店舗を展開する川根本町の日本茶ブランド会社「クラフト・ティー」(新谷健司社長)が6月、千頭駅前にカフェスタイルの新店舗を構えた。経営を担うのは現役大学生。静岡文化芸術大4年の吉川有紀さん(21)だ。

商品を手渡す吉川さん(右)
商品を手渡す吉川さん(右)
 新谷社長が代表を務めるコンサル会社「経営参謀」(東京都)が千頭駅前の活性化を目的に大学生が自由に使えるイベントスペースを開設。吉川さんはスペースを利用した同社の経営実践長期インターン参加者として今春、浜松市から町に移り住んだ。スペースの活用法として、「クラフト・ティー」の新店舗出店が決まった。
 吉川さんは、日本各地から厳選したブランド茶「CRAFT TEA」を販売するカフェの運営に加え、地元農家から仕入れた川根茶の販売を計画している。「学生の力で町をもっと盛り上げていきたい」と意気込む。

茶氷プロジェクト7月始動 71店が参加、テークアウトも充実

 静岡県中部5市2町の観光まちづくり組織(DMO)するが企画観光局は7月から、かき氷の販売を通して静岡茶の魅力を発信する「茶氷プロジェクト」を県内各地の製茶問屋や飲食店などで始める。9月末まで。

各地の茶の特色を生かしたかき氷が販売された昨年の茶氷プロジェクト=2020年8月、静岡市葵区
各地の茶の特色を生かしたかき氷が販売された昨年の茶氷プロジェクト=2020年8月、静岡市葵区
 ことしで4年目の取り組み。過去最多の71店が各産地のお茶の風味を生かしたシロップや粉末を使い、イチゴやメロンといった特産品とコラボレーションしたかき氷を売り出す。テークアウトメニューも充実させる。
 昨年は7~9月の3カ月間で約10万食を販売した。DMOの担当者は「使う茶の種類が増えた。見た目の美しさにもこだわったかき氷を幅広い年代に楽しんでもらえれば」と語った。
 24日に店舗などの詳細を記載した公式ホームページを開設する。

 

富士山麓に「大きな砂場」 五輪後には会場の砂搬入 御殿場

 富士山麓に立地する教育施設「国立中央青少年交流の家」(御殿場市中畑)にビーチコートが完成した。コンセプトは「大きな砂場」(津久井賢所長)。子どもたちの創造力を養い、地域住民の健康増進を図る場として活用する。16日、現地で竣工(しゅんこう)式があった。

完成したビーチコートで遊ぶ玉穂幼稚園児=御殿場市中畑の国立中央青少年交流の家
完成したビーチコートで遊ぶ玉穂幼稚園児=御殿場市中畑の国立中央青少年交流の家

 東京五輪の後、ビーチバレー会場(東京・潮風公園)で使われた砂を搬入する。津久井所長はあいさつで「トップアスリートが使った砂を使えるのは魅力的。子どもたちに安心して使ってもらい、笑顔があふれる場となれば」と語った。
 45メートル×35メートル。ビーチバレーのコート2面分、ビーチサッカーなら1面分確保できる広さ。競技の練習に加え、子どもたちの遊びや部活動のトレーニングでの利用を想定する。
 竣工式の後、地元の玉穂幼稚園児に開放された。園児ははだしでコートを駆け回り、「気持ちいい」と歓声を上げた。
 空いていれば地元住民も無料で利用できる。
地域再生大賞