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静岡・浜松大河ドラマ館 1年間ありがとう

 2023年の大河ドラマ「どうする家康」の最終回が終了し1カ月。それに伴い、静岡県内に設置された2つのドラマ館も閉館を迎えます。浜松はすでにクロージングセレモニーを行い、静岡は28日に最終営業日を迎えます。「松潤家康」フィーバーに県内が沸いた昨年の大河。ドラマ館の様子をまとめました。

【静岡】松潤「家康」着用甲冑、3点勢ぞろい 28日まで

 2023年の大河ドラマ「どうする家康」の世界を紹介する静岡市葵区の大河ドラマ館で16日、主演の松本潤さんが身につけた甲冑(かっちゅう)「歯朶具足(しだぐそく)」の公開が始まった。展示中の「金荼美具足(きんだみぐそく)」「紺具足」を含め、ドラマに登場した徳川家康の甲冑3点を同時に見られる。

追加展示された松本潤さん着用の「歯朶具足」(手前)=静岡市葵区の静岡大河ドラマ館
追加展示された松本潤さん着用の「歯朶具足」(手前)=静岡市葵区の静岡大河ドラマ館
 歯朶具足は家康が関ケ原の戦いや大坂の陣で着用したとされる黒の甲冑。かぶとの前に立てる「前立(まえたて)」がシダの葉の形であることから名付けられた。実物は国指定重要文化財で、駿河区の久能山東照宮に所蔵されている。
 同市の大河ドラマ館の開館は28日までで、今回が最後の追加展示となる。市観光・MICE推進課の担当者は「3点が一堂に会する機会はなかなかない。最後にぜひ見に来てほしい」と呼びかけている。
 来館者を対象に26日までの平日限定で、市特産のマグロやイチゴなどが当たる抽選会も実施している。
〈2024.1.16 あなたの静岡新聞〉
 

家康がよく分かる 正室・側室/人柄/戦い
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【静岡】開館時は広瀬アリスさん、春風亭昇太さんが訪問

 徳川家康が主人公の大河ドラマ「どうする家康」の世界観を伝える「静岡 大河ドラマ館」(静岡市葵区)の開館に合わせ、名誉館長の春風亭昇太さんと、大河ドラマで於愛の方を演じる広瀬アリスさんが27日、大河ドラマ館と静岡市歴史博物館を訪れた。

〈2023.1.27 あなたの静岡新聞〉

【浜松】閉館記念式 阿茶局役の松本若菜さんら登場

 昨年の大河ドラマの放送に合わせて開設された浜松市中央区元城町の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」が14日、閉館した。市などは最終営業日を記念したクロージングセレモニーを同館前で開き、昨年1月のプレオープン以来、60万人以上に及んだ来館に感謝の意を伝えた。

浜松市の中野市長(左)から記念品を受け取った松本さん=同市中央区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」前
浜松市の中野市長(左)から記念品を受け取った松本さん=同市中央区の「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」前
 徳川家康の側室・阿茶局を演じた俳優松本若菜さんと、ドラマ制作統括の村山峻平さんを招いた。松本さんは「強くてすてきな女性を演じることができ、実りがあった」と語った。村山さんは「浜松の皆さんに閉館を見届けてもらい、うれしく思う」と話した。
 中野祐介市長は目標以上の来館者数を達成したのに触れ「成功を一過性にせず、浜松に繰り返し足を運んでもらえるようにしたい」とあいさつした。官民連携組織「家康プロジェクト推進協議会」の斉藤薫会長と同館名誉館長で徳川宗家19代当主の徳川家広さんも出席した。
 同館は昨年1月22日にプレオープン。ドラマで使われた衣装やセットを展示し、7日に来館者60万人を達成した。閉館後は徳川記念財団が所蔵する徳川家の資料などを展示・収蔵する施設として整備される予定。
〈2024.1.15 あなたの静岡新聞〉

【浜松】64万314人来場 岡崎と静岡を上回る見通し

 浜松市は15日、中央区の浜松城そばで14日まで営業した「どうする家康 浜松 大河ドラマ館」の合計来場者数が64万314人だったと発表した。8日に閉館した岡崎大河ドラマ館(愛知県岡崎市)の63万6420人を超えたほか、28日閉館予定の静岡大河ドラマ館(静岡市葵区)も上回る見通し。

浜松城そばにオープンし、観光客でにぎわった浜松大河ドラマ館=浜松市中央区
浜松城そばにオープンし、観光客でにぎわった浜松大河ドラマ館=浜松市中央区
 浜松大河ドラマ館は23年1月22日にプレオープンし、3月1~17日の休館期間を経て同18日にグランドオープン。計341日間営業した。来場者数は17~18年に浜名区細江町に開設された「おんな城主 直虎」の大河ドラマ館78万923人に及ばなかったが、国内外から団体客が訪れ、コロナ禍で落ち込んだ観光業の回復に好材料となった。
 23年5月の浜松まつりに合わせて実施した俳優松本潤さんらの騎馬武者行列が全国の関心を集め、限定映像や展示物を頻繁に更新するリピーター獲得策も話題となった。
 閉館後、市のSNSには「また観光に来たい」などのメッセージが50件以上寄せられた。市観光・シティプロモーション課の担当者は「目標の50万人を大きく上回り、好意的な声を多数いただけてありがたい」と話した。市は2023年度中に今回のドラマの経済効果を算出し、発表する。
〈2024.1.16 あなたの静岡新聞〉
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