静岡県知事選告示 鈴木康友氏の第一声【書き起こし、動画あり】

 皆さん、おはようございます。本日はご多用の中、そして、お足元の悪い中ですね、このように多くの皆さまにお集まりをいただきまして、心から感謝御礼を申し上げたいと思います。いよいよ17日間の静岡県知事選挙は、スタートをいたします。今回この選挙に、これまでの政治人生を全部かけてチャレンジ挑戦することを決断をいたしました。

出陣式で支援を訴える鈴木康友氏=9日午前10時50分ごろ、JR沼津駅北口
出陣式で支援を訴える鈴木康友氏=9日午前10時50分ごろ、JR沼津駅北口

 衆議院に2期5年、市長4期16年、この経験を全部注ぎ込んで混迷する県政を立て直し、そしてさらに静岡県を発展をさせるため全力で取り組んでいきたいと思います。
 私の今回のスローガンは「オール静岡で日本一幸福度の高い静岡県を作ろう」であります。幸福度を上げていくためには、それぞれの地域に住んでいる住民の皆さんが、それぞれ幸福感、満足感を持っていただかなければいけません。
 南駿・北駿・岳南そして伊豆半島、こうしたこの東部地域、そして中部・西部、それぞれに良さをいっぱい持っている。それぞれの良さを引っ張り出して、そしてそれぞれの地域を元気にそして豊かにしていく。県全体の幸福度を上げていく。それが私の役割だというふうに思っております。
 よく小さい頃から観光で、伊豆やこの東部を訪れていました。本当にいいところだなあと思ってまいりましたけれども、今回改めて隅々までお邪魔をして、その潜在的な素晴らしさというものを実感をいたしました。こうした東部の良さをですね、全力で引き出して元気な半島、元気な東部を作っていきたい。
 観光もまだまだですね、いろんなことができます。市長時代もいろいろアイデアを駆使して、観光施策に取り組んでまいりました。これからの観光は、大きく時代の変化とともに、その形態も変化してまいります。そうした形態、変化に合わせてですね、観光は新しい道を探っていかなければなりません。
 市長時代、マリンスポーツを核にした観光振興に努めてまいりました。この水を中心とした東部、もっともっとですね、マリンスポーツを中心とした観光振興は可能ではないか。もっともっと人を惹きつけられる、いろんなことができる、そんな可能性も感じました。
 先ほど渡辺議員からもご紹介いただきましたけれども、ベンチャー企業という新しい技術や新しいビジネスモデルを持って起業し、そして大きな飛躍をするような、そういう元気な若い会社。これをですね、この東部地域で産み育て、あるいは首都圏から誘致をしていきたいというふうに思っております。必ずこれはできる。いろんな、私はですね、このベンチャー企業支援のための方策を実行してまいりました。例えば、ファンドサポート事業というベンチャー企業に一番とって大事な資金を獲得する手段をですね、もっともっと資金を獲得しやすくするための、市がベンチャー企業に投資をするという、日本初の試みをいたしまして多くのベンチャー企業を誘致をしました。
 これを今回、全県でやる。特にこの東部地域を中心にですね、この取り組みをすれば、もっともっとですね、多くのベンチャー企業を首都圏から呼び寄せることができると、その潜在的な力、この東部はものすごくあるということを実感をいたしました。またベンチャー企業ですね、ただ若い人たちが集まって、元気なだけじゃない。いろんな新しいビジネスがそこから生まれます。ベンチャーがIT×農業ですね、新しいスマート農業をどんどん今作り始めています。
 三島をご覧ください。あそこにはですね、ベンチャー企業が三島ウイスキープロジェクトというのを始めました。三島ウイスキーという新しいブランドを作り、そしてウイスキーを通じてですね、まちづくりをする、まちの活性化をする。
ベンチャー企業というのは、まちまで変えちゃうんです。こういうすごい力をこの東部にどんどん注入をしていきたいと思います。
 第1次産業も大事です。伊豆の水産業、あるいはこの東部一帯の水産業や農業も是非これまでやってきた経験を生かして、どんどん振興していきたい。それは必ずできる、それだけの潜在力・ポテンシャルを持っているのがこの東部地域だというふうに思っております。
 しかしながら、課題もいろいろあります。全県的なあるいは日本全体の課題でもあります人口減少社会にどう対応していくか。まずは、若い人たちが安心して住める、安心して暮らせる。そういう地域を作っていかなければなりません。
 私は市長時代、子ども第一主義というのをスローガンに掲げまして、結婚から妊娠、出産、子育て、教育まで、一貫してきめの細かな支援を行う、こういう取り組みをしてまいりました。様々な政策をおこなってまいりました。この経験は、これから全県に生かせていくことができると思います。
 静岡県が日本で最も子供を産み育てやすい県である。そういう県を皆さんとともに作っていきたいというふうに思っております。
 また、この東部は本当に首都圏とのアクセスもいい。今、日本の移住先ナンバー1はこの静岡県であります。特にこの東部地域には、たくさんの皆さんが移住してきている。これはですね、加速するのは私は、リニアの役割ではないかと思います。何を言っているんだと、リニアは静岡県に利益が1つもできないんじゃないか、と言われるかもしれません。そうではないんです。リニアが開通するとどうなるか。今ほとんど新幹線を走っているのはのぞみであります。1時間に14〜5本の新幹線が通りますが、そのうちの11本から12本はのぞみ号、静岡県の6駅には1つも止まりません。あの三島ですら、ひかり1本止まるか止まらないか、あとこだま2本だけであります。
 しかしリニアができるとどうなるか。のぞみのほとんどはリニアに移行します。ということは、東海道新幹線のダイヤがものすごく空くようになるんですね。そうすれば、こだまやひかりも、どんどん増やすことができる。三島や熱海や新富士は、もう首都圏であります。ここからも通えるし、どんどん人の移動がもっともっと利便性が上がってくる。リニアができると、この東部地域に絶対なる、私は経済波及効果をもたらすというふうに思っております。もちろん、水の問題、生態系保全の問題、こうしたことと両立をしなければいけません。けれども、私は課題があるからやめるんじゃなくて、課題を克服して物事を進めていく。こういう姿勢でこれまでやってまいりました。この姿勢はこれからも一貫して続けていきたいというふうに思っております。
 そして本日、この5月9日は1974年の伊豆半島沖地震から50年の日であります。今年の元日には能登半島で大きな地震がございました。改めて半島防災という大きな課題を突きつけられております。伊豆半島も能登半島とほぼ同じ大きさであります。伊豆半島に大きな地震が来ればですね、孤立集落がたくさん生まれるかもしれない。住民の皆さんに大きな影響が出るかもしれない。それを今からしっかりと対策をしていくことが必要だと思います。 
 まずはしっかりとした道路網の整備。これをさらに加速をさせていきたい、というふうに思います。しかし、なかなか道路だけではですね、100%完全とは言えない。その際はですね、空と海があります。空からの物資の補給や人の移動、今回の能登半島でも自衛隊のヘリコプターが大変活躍をしました。伊豆半島に多くのヘリポートを準備しておけば有事の際には空からの補給が可能となります。
 あるいは、海岸の護岸をしっかりとですね、整備すればですね、海からの人や物の移動が可能となる。道路だけではない、こうした空・海あわせて、多重な強靭な防護柵を作っていく。これが半島防災対策には必要だと思っています。しっかりとそうしたことに取り組んでいきたいと思います。
 そしてこの東部地域、もう1つ大きな課題はですね、やはり医療資源が、中部・西部に比べて非常に不足をしているということであります。県も今、医薬修学研修資金制度というので、お医者さんになる学生にですね、支援をしている。そして静岡県でしっかりとですね、定着をし、お医者さんの仕事をしてもらおうと。こういう制度をですね、さらに拡充するとともに、私はこの東部地域に医学部、医大をですね誘致をしたいと思います。これは不可能ではない。既にあても少しある。
 私は知事になれば、私は先頭に立って、この東部に医学部、医大の誘致をしたいと思います。私はいままで、全部自分が先頭に立って、そうした困難な事案を実現をしてまいりました。この課題に対してですね、しっかりと取り組んで、東部地域の皆さんに安心していただける、そうした医療環境を作っていきたいというように思っております。
 また、まちづくりも大事であります。この沼津は賴重市長が今いらっしゃいますけれども、これから鉄道高架化事業という大事業が控えています。これは、県市一体となってやっていかなければなりません。そしてただ鉄道高架にするだけではなくて、まちづくりをすることが大事であります。
 沼津のまちを大きく変えていく。こうした市街地再開発事業も、一緒に沼津市さんとやっていかなければなりません。浜松でもいろんなことをやりました。空き店舗や空きビルを新しくですね、人が集まるような業態に変えていく。リノベーション事業というもので一つ一つ空きビルや空き店舗を変えて、そしてエリア全体の賑わいを創出するような取り組みをしてまいりました。こうした取り組みは、この沼津でも可能であります。鉄道高架化事業とともに市街地再開発事業を通じて、もっともっと沼津を元気にしたいと思います。隣の三島でも駅の再開発が始まっています。こうした東部地域の街を大きく変えるような、そうした取り組みを市町の皆さまとともにですね、頑張って取り組んでいきたいというふうに思います。
 まだまだやりたいこと、言いたいことはたくさんありますけれども、私が冒頭申しましたように、この4期16年で培ったすべての経験、知見をですね、全部駆使して静岡をもっともっと発展をさせていきたいと思います。そして皆さん、皆さんと一緒に、ともに頑張ることによって幸福度日本一の静岡県を一緒に作ろうじゃありませんか。よろしくお願いします。
 そのためには何としても、この戦いを勝ち抜かなければなりません。これから全県まわって思いを訴えてまいります。どうぞ皆さん、この皆さんの確かな一票を、さらに大きく広げていただきまして、来たる26日には、私を県政の壇上にぜひ押し上げていただきますよう心からお願いを申し上げまして、決意のご挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

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