伊豆産つばき油でウクライナ支援 松崎・稲葉さん親子がCF

 伊豆産のつばき油を活用した化粧品を販売する稲葉律子さん(71)=松崎町=と息子の佳治さん(43)=富士市=が、ロシアの侵攻が続くウクライナを支援しようとクラウドファンディング(CF)を始めた。集めた資金の一部を在日ウクライナ大使館(東京都)に贈り、残りで新商品を製造して出資者への返礼品にする。

クラウドファンディングの準備を進める稲葉佳治さん=松崎町岩科南側
クラウドファンディングの準備を進める稲葉佳治さん=松崎町岩科南側

 稲葉さん親子はニュースで流れるウクライナの悲惨な現状を目にしてきた。「何かできないか」。侵攻に苦しむ人たちの救済に自分たちの商品を役立てたいと考え、CFを始める決意をした。
 稲葉さん親子が手がける商品は「伊豆椿スキンケアオイル」。かつて防風林として植えられ、地元ではなじみのあるツバキを生かして2014年に開発。15年に商品化し、一家で生産や販売を続けている。種を殻付きで砕く一般的な方法ではなく、手で殻をむくことでにおいやべたつきが少なく仕上がるという。返礼品にする新商品は油を従来より丁寧にろ過することで品質を向上させる。
 律子さんは「現在も侵攻が続いていてとても残念。少しでも力になりたい」と話す。佳治さんは「ロシアの侵略行為が許せない。ウクライナの人たちが必要とすることに使ってもらいたい」と力を込める。
 CFサイト「Makuake(マクアケ)」で2023年1月30日まで募る。30万円を目標に設定した。寄せられた金額の3割を寄付し、残りは返礼品の製造費やサイトの手数料に充てる。返礼品は23年5月に発送する予定。

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