命名「富士の箱入り娘」 カリフラワー ブランド力向上へ発信強化

 JAふじ伊豆富士地区洋菜部会は今冬から、富士市産のカリフラワーに「富士の箱入り娘」と商品名を付けて売り出している。需要の低迷に苦しむ茶農家の転作物として十数年前から栽培が始まり、品質の高さが首都圏には好評。商品名を広く発信し、一層のブランド力向上を図る。

「富士の箱入り娘」と名付けられた富士市産のカリフラワー=同市大淵
「富士の箱入り娘」と名付けられた富士市産のカリフラワー=同市大淵

 同市のカリフラワーは、濁りのない白色なつぼみが特徴で、甘みとコクが強い。農家が一株一株、葉を折ってつぼみを覆うように包んで日焼けを防ぐ作業をすることから、手塩にかけて育てている意味を込めて名付けた。
 純白な見栄えの良さが飲食店で重宝され、現在は首都圏の市場に積極的に売り込む。商品名が大きく書かれたチラシを同封して出荷し、産地としての浸透を目指している。
 元々は茶農家が生産を始めたため生産量に限りはあるが、今後は市内で販売会を開くなど市民にも売り込む。同部会の佐野彰彦さん(45)は「有機質の肥料を選び、大きさや食感、味など品質で勝負できるよう努めてきた。地元でも消費が進むとうれしい」と話す。11月下旬に始まった収穫は年末まで続くという。

 

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞