創業126年。文豪も多く訪れた下田の地に根付く老舗「村上書店」—天保時代の古地図ブックカバーも魅力【週末は書店へ行こう!】


こんにちは。静岡新聞社出版部の営業担当、アッキーこと秋田です。静岡県内の書店をめぐり、話題のお店、注目イベント、書店員さんのイチオシ本など紹介するコーナー「週末は書店へ行こう!」です。

今回は伊豆半島の先端、下田市にある老舗書店の村上書店本店に伺いました。村上書店は、下田市内に2店舗(本店とアネックス店)があり、明治32年(1899年)三島市出身の初代が開港の地・下田で創業しました。

下田は黒船来航の地とあって、本店には、ペリーにまつわる本、下田から外国へ渡航を試みた吉田松陰の関連本、そのほか地元出身の作家さんの作品や伊豆ジオパークの関連本など、地元下田や伊豆に関する文学、歴史、地理、自然の本が充実していました。

開港やジオパーク関連書籍が充実

店内にはひときわ目立つ本棚がありました。村上書店おすすめの本が並んでいる「村上推し本」コーナーです。

村上書店の推し本コーナー

コーナーには、本店の店員さん4名の推し本が並んでおり、推理小説から辞書までジャンルも様々で、各店員さんそれぞれの個性がでていました。

増山店長の推し本コーナー

また、推し本には店員さんの推しの理由が書かれたしおりが挟まれていて、それを1つひとつ読むのも面白く、本選びの参考になります。

推し理由が書かれたしおり

村上書店の書皮(ブックカバー)も非常にユニークで魅力的です。書皮のデザインは、天保14年(1843年)の下田市内の古地図がモチーフ。

天保14年といえば、江戸時代末期で下田開港(1854年)のわずか11年前ですね。その時代に生きた吉田松陰など下田ゆかりの偉人たちの本を購入し、カバーをかければテンションも上がります。

ちなみに古地図のポストカードも店頭で発売中です。

天保14年の下田市内の古地図が描かれた村上書店の書皮

店主の増山佳子さんにお話を伺いました

「川端康成や三島由紀夫など数多くの文豪が下田市を訪れているため、訪れた文豪たちの作品や伊豆、下田に関連した作品を中心に取り揃えております。

そして、今年(2025年)の9月に伊豆半島がジオパークに再認定されました。今後ますます、国内、海外からの観光客がジオパークに訪れることが予想されるため、関連本を数多く置くように心がけたり、各地の案内をパネルで店内に飾ったりして盛り上げております。

本の販売とは別ですが、2024年より外資系のスーパーの商品を本店とアネックス店で再販するようになりました。こちらも地元の方々には大好評です。」

伊豆観光マップ

最後に増山さんは変わったお店のしおりを見せてくれました。しおりには「伊豆下田町 村上支店」と書かれています。「村上支店」の意味をお聞きしたところ、三島の村上文盛堂(現:文盛堂書店)からの暖簾分けで「村上支店」として開業したと教えていただきました。市制施行(1971年/昭和46年)前の「下田町」という表記も貴重ですね。時代を感じます。

開業当時のしおりのレプリカ

下田にお越しの際は、歴史散策を楽しみながら、ぜひお店に寄ってみてはいかがでしょうか。

増山店長(中央)と店員の皆さん


<DATA>
■村上書店 
【本店】
住所:静岡県下田市3-2-2
電話:0558-22-0120

【アネックス店】
住所:下田市西本郷2-5-6
電話:0558-25-0500

X:https://x.com/simodamurakami
インスタグラム:
https://www.instagram.com/murakami_shoten_125/

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