ジュビロ磐田のMF倍井謙が語る藤枝MYFC榊原杏太との理想的な関係。名古屋ユース時代からの親友との“蒼藤決戦”「すごい楽しみ」


ジュビロ磐田の倍井謙選手が“元相棒”とのプロ初対戦に燃えています。藤枝MYFCの榊原杏太選手とは、名古屋グランパスユース時代のチームメート。2人は大学卒業後、2024年に名古屋グランパスに戻り、プロのキャリアをスタートさせました。今季は倍井選手が磐田に、榊原選手は今夏から藤枝に移籍。仲のいい2人が巡ってきた「蒼藤決戦」でどんなプレーを見せてくれるのか、注目されます。

MF倍井謙「いい時も悪い時も。ふざけているだけの仲ではない」

-公式戦では今季2度目の蒼藤ダービーです。
やっぱり同じ県のチームとして絶対に負けてはいけないというふうに思っていますし、藤枝もいい選手がたくさんいます。その中でやっぱりお互いやっているサッカーを、どっちがブレずにできるかというところが鍵になってくると思うので、そこの力比べになるかなとは思っています。

-藤枝の榊原選手と対戦します。
大学では多分ありませんでした。

-今でも交流はありますよね。
ありますあります、もちろん。比較的というか、結構だいぶ会っているので、すごい僕は楽しいです。

-倍井選手から見た榊原選手はどんな選手ですか。
素晴らしい選手というのは僕は高校の時から一緒にやっているので、そこに疑いの余地はないというか。あとはもう、彼自身が本当にそれを練習の時から、名古屋のときなんかもずっと表現していたので、僕はそれを何も思うことはないんですけど。

僕は同期として彼のことをすごい応援しているし、去年なんかもお互い切磋琢磨して、いいときも悪いときもある中でいろいろな話をして、ふざけているだけの仲ではないかなっていう感じで。

やっぱりお互い違う地に来て、どっちもが試合に出て活躍できることに越したことはないので、彼なんかも移籍して今頑張ってると思いますし、そういったサッカーの話をしているので。持っているものは間違いないと思います。

-当時の名古屋ユースは全国2冠を達成しました。
僕が(ウイングの)左で、杏太が右でやっていましたね。

-ユースからトップ昇格したのは。
トップには2人とも上がっていなくて、違う2人が昇格しました。僕らは大学に行きました。

-名古屋ユースの歴代最強チームだったんじゃないですか。
最強でしたよ、めちゃくちゃ。もう今思ってもいいメンバーしかいなかったので。本当に上手い選手が多く、最近はちょっとわかんないですけど、あの時はジュニア上りが結構多くて、小学生からポンポンと上がってきた選手が。例年よりも多分一番多かった気はしますし、僕が小学生の時は町クラブでしたけど、そのときからグランパスは全然違ったので、そういったものも相まってというのもありますけど。

ただああやっていろいろな個を持った選手たちを、監督の古賀(聡)さんが、彼の作業の中でマネジメントしてくれた。彼の人間性がみんなを同じ方向に向けてくれたっていうのが多分一番結果に繋がったんじゃないかなと思います。

-榊原選手と大学に行くとなったときに、名古屋に帰ってこようという気持ちや誓い合ったことなどはありましたか。
はい、していました。戻るに関しては杏太の方が名古屋に決まるのがちょっと早かったので、彼が決まってから電話なんかで、「お前も来いよ」と言われていたので、そういったやり取りをする仲ですし、2人で戻れたのはいい思い出の一つかなと思っていますけど。

-大学のときも日頃から連絡を取り合っていましたか。
そんなに頻繁にってわけではなかったんですけど、ユースのメンバーの中で一番取っていた選手でもあったので。去年は(トップの)寮生活と一緒だったというような。

-今回の蒼藤決戦で対戦するのは因縁ですね。
そうですね。移籍するってなったときはちょっと驚きましたけど、近くなったので、助かりました。

-最近はどんな会話をしましたか。
今年自分が磐田に来てから、彼は夏ぐらいまで名古屋にいたので、よく俺の試合を見てくれて、試合の話をしてくれていましたし、プレーどうこうとかの話もしてくれるし、いろいろな選手の評価とかも聞きますけど、やっぱり杏太の評価はより一層、タイプも若干似ているという部分もあるので、すごい参考になるというか。僕も杏太がこっちに来てからプレーを見たりしているので、なんかいいなって感じですね。

-プレーでどんなことを指摘されたりするんですか。
学ぶっていうことはあまりないですけど、何か客観視で見てくれるので、「なんか去年より走れてるね」とか、なんかそういうのはさらっと言ってくれると、意識的にやっているものがちゃんと表現できてるんだなとか、そういう気づきですかね。

-逆に榊原選手のプレーについて話すことは。
もうサッカーの話になったらいろいろ話しますし、僕がどうこうした方がいいとかいうような選手じゃないので、もう彼の持っているものは僕にはまねできないものをたくさん持っているので、そういったものは羨ましがりながらも、もし何か聞かれたときに話したりはしますけどっていう感じですかね。

-高校時代に反対サイドから見ていた者同士だから、そういったことが分かるのでは。
そうです、本当にそうですし、彼はサイドじゃなくて中もやっていたりしていたので、トップ下で。クラブユースなんかのときはより近くでプレーしていたので、タイミングとかもすごいわかっていたし。だから去年の名古屋の練習なんかでも2人でちょこちょこやったりとかしてたので。そういったあうんの呼吸っていうのはすごいありました。

-最近の倍井選手のドリブルは相手に取られないというか、進化を感じます。
全然満足はしてないんですけど、ただ仕掛けられる場面も増えたし、ボールが入ってくる回数というのが増えているという実感ももちろんありますけど、でもそれをゴールに繋げたいし、味方の得点に繋げたり、そこがもう本当今一番求めているフェーズに入っているというか、そこの求めているフェーズのレベルはアップしているのかなというのは個人的には感じているので。

本当にジョルディ(横浜Mのクルークス選手)が抜けて自覚の面とかという話もマネージャーさんとかにも話しましたけどそういったものも相まってというか、本当に昇格がどうなるかっていう時期に差し掛かってきていますし、そういったいろいろな要素が相まった感じかなと思います。
シズサカ シズサカ

静岡新聞社編集局運動部がサッカーや野球、バスケットボール、ラグビー、バレーボールなど、さまざまなスポーツの話題をお届けします。紙面では紹介しきれない選手たちの表情や、ちょっとしたこぼれ話をお楽しみに。最新情報は運動部の公式X(旧Twitter)でチェックを!

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