
「畑を引き受けて見栄えのいい産地にできれば」遊休農地で高騰続くキャベツ栽培 自治体も民間企業を誘致へ

私たちの食卓に欠かせないキャベツですが、全国的に高騰が続いています。そんな中、静岡県伊豆市では民間企業によるキャベツ栽培が順調で取り組みが注目されます。
<買い物客>
「ちょっとなかなか1玉は、今は買えない」
「ちょっと高くてまだ手が出せない」
葉物野菜の代表格であるキャベツですが、直近の天候不順や寒さが影響し、生育に遅れが出るなどし、未だに高騰が続いています。
<田子重西島町店 新村圭介店長>
「なかなか、まるまる1玉で購入する方は少なくて、やはり2分の1、もしくは4分の1、それからカットキャベツ、この辺の値段を買って、凌いでいるような光景が見てとれる」
価格の高騰で進む「キャベツ離れ」ですが…
<東部総局 青島悠記者>
「伊豆市ではキャベツの栽培が順調に進み、収穫・出荷ともに好調に進んでいます」
伊豆市の大平地区です。キャベツ栽培を手掛けているのは浜松市を拠点に農業を展開している法人です。
<エース 浅田崇之社長>
「思っているよりも、出来はよかったので一安心という感じ」
伊豆市での栽培に手応えをつかんでいる浅田さん。この地域では雪が積もることはほとんどないため、安定した量の収穫を見込めます。
<浅田社長>
「今年良かったところ、悪かったところがある程度見えてきたのでそれを来年に向けてよかったところを伸ばし、変えていく。キャベツ栽培を続け、空いていく畑(耕作放棄地)があるから引き受けて、見栄えのいい産地にできれば」
浅田さんが活用するのは主に遊休農地。遊休農地であれば、市外からの参入もハードルは低く、伊豆市の担当者は今後も積極的に誘致していきたい考えです。
<伊豆市農林水産課 宮内輝幸主任>
「キャベツがこれだけ上手にできている事、市としても本当に嬉しく感じている。2期作目、3期作目の営農に対して、市としてもJAとしても、できる限りの支援をしていきたいと思っている」
伊豆市によりますと生産者の高齢化などで市内農地の4割以上が手つかずといいます。遊休農地の有効活用に加え安定した環境での栽培、一石二鳥の取り組みに注目が集まりそうです。
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