廃炉に向けた作業が進む静岡県御前崎市の浜岡原子力発電所の1号機と2号機について、原子力規制委員会が6月14日、初めての現地調査を行いました。原子炉本体の解体について今後、本格的な審査に入ります。
<原子力規制委員会 田中知委員>
「(今年3月に)中部電力の方から1号炉、2号炉の廃止措置の変更認可申請が出ていることがあり、審査の一環として、きょうは見させてもらう」
<中部電力 伊原一郎原子力本部長>
「いよいよ我々は第3段階というところで、原子炉圧力容器や炉内構造物といったところの解体に着手する。我々の現場の安全管理等々、ご指摘をいただけたらと思います」
浜岡原発の1号機と2号機は2009年1月に運転が終了しています。中部電力は廃炉に向けて4つの段階で作業を計画していて、現在は、第2段階の原子炉周辺設備の解体を進めています。
原子力規制委員会の委員は14日、すでに解体された2号機の非常用ディーゼル発電機や、撤去された排気筒の跡地などを視察しました。
また、第3段階で実施する予定の原子炉本体の解体方法や、処分先が決まっていない低レベル放射性廃棄物の保管方法などについて、中部電力から説明を受けました。
<原子力規制委員会 田中知委員>
「どういうところが論点なのかを整理し示しながら、中電にも説明していただいて、公開の場で審査していくことになる」
<中部電力 伊原一郎原子力本部長>
「第3段階というのは、原子炉廃炉の本丸に入っていくわけで(安全に作業が)ちゃんとできるのかというところを現場で見ていただいたと理解している」
中部電力は申請が認可され次第、原子炉本体の解体に向けた作業に着手する予定で、2042年度の廃炉完了を目指しています。