「パリ五輪狙う」2026年ワールドカップが目標
ジュビロ磐田の後藤啓介選手のベルギー1部アンデルレヒトへの期限付き移籍が正式に決まりました。移籍発表前の今季を振り返るインタビューで「すべてにおいて成長できた。やれることが証明できた」と語っていました。
―今季を振り返って。
すべてにおいて成長できたと思う。強度とスピード感が一番成長できた。コンタクトの部分はつぶされることが多いので、シーズンオフを使って改善していきたい。
―横内昭展監督の言葉で印象に残っているのは。
なかなか点が取れない時に、『すべてを変える必要はないよ』と言われた。『何か一つ元に戻していければ、また全体が戻ってくるから』と。ちゃんと最後までやり続けることも(大事と)言われた。
―今季100点満点中何点か。
100点満点です。100点です。
―意識してサッカーから離れることは。
オフは学校があるのでオフにならない。そこまでオフを意識していない。
―5月の東京ヴェルディ戦でけがをした。
右足首。ジャンプして足を落としたところを相手の選手が滑って足を挟まれた。あのあと5分ぐらいプレーを続けていた。後半の頭にけがをして5分ぐらいプレーしてやっぱり無理だと。全然けがをしたことがなかった。大きなけがは中3の鹿児島キャンプで骨折したぐらい。それも足首だった。
―世代別ワールドカップの直前のけがだった。当時の心境は。
悔しいはあったが、なっちゃたらしょうがない。そこまで悔しさを引きずってはいなかった。次復帰する試合に向けてその日には切り替わっていた。
―パリ五輪世代の強化試合でアルゼンチンに勝利していた。試合は見たか。
見ました。(得点した福田師王選手は)決めきる力はすごいと思った。もちろん(パリは)狙っていますし入れたらベスト。入れなくても練習パートナーだったり次のロス五輪に向けてやっていくだけ。五輪よりワールドカップに出たい。2026年ワールドカップを目標にできたらなと思っている。
オフは何してる?

―オフに入って体は動かしているか。
ジュビロマラソンを見てもらえればわかると思うが、そこまで落ちてはいない。体が動いちゃう。まだ終わった感覚がない。実感がそこまで湧いていない。何度も昇格の映像を見返してわかっているが、プレーオフが終わるまで実感がわかない。気楽で幸せだが。3位で終わるためには勝つしかなかった。そこを意識していたら2位に上がった。
―昇格が決まった瞬間の気持ちは。
疲れたなあと。終わって幸せだった。力が抜けました。
―試合中清水の試合の結果は聞いたか。
聞きもしなかった。(先輩の)鈴木海音君が試合中に『清水は勝っているの』と聞いてきたのでそんなの気にしている場合じゃないだろと言ってしまった(笑)。セットプレーの時だったのでそのまま戻っていった。あそこで失点したら、気にしている場合ではなかったんで。
―自分の時間がある時は。
寝てるだけ。寝ることがリフレッシュ。することがない。寮にユースの仲間がいるわけではない。午後2~3時に昼寝して気が付いたら夜。8~9時間は寝ている。
―今年プロ1年間の感想は。
楽しかったが、すごい疲れた。こんな連戦はないと聞いたが、それを1年目に経験できたのは良かった。海外でこれは普通なので。
最初の給料で1万円分の駄菓子を買った
―お金の管理は。親が管理して小遣いをもらっている。自分のお金なんでお小遣いじゃないんですけど(笑)
―最初の給料は。
1万円分駄菓子を買いましたし、両親に靴を買いました。親孝行の第一歩ということで。
―お年玉はもらっているのか。
今年もらえるのかな、ほしいです。あげる側になっちゃうんじゃないですか。
―お金をもらってプレーする自覚は高まったか。
お金でサッカーするというより楽しいサッカーをしたい。33試合7ゴールでゼロ円と言われても俺はいい。普通の18歳がお金じゃ買えないものを経験させてもらったので。
―5月からチャント(応援歌)ができた。
それができた試合でけがをしたので申し訳なかった。
―恩師の前田遼一日本代表コーチとは。
1回ユースの試合を見に来てくれた。『頑張っているね』と言われた。『おれの息子が大ファンでさ』と言われてうれしかった。
超マルチな万能型の選手になりたい

―今季7ゴール。会心のゴールは。
全部違った形で取れている。全部いいゴール。個で打開できた千葉戦と清水戦は良さが出た。やれるぞと証明できた。
―今後の目標は。
もちろん点の取れるストライカーにはなりたい。サイドもトップ下もボランチもできるような超マルチな、万能型になりたいなと思う。いまのサッカーは一つのポジションでやっていくのは難しい。どこも高いレベルでこなせる選手になりたい。
いまはストライカーをやっているが、来年サイドやれと言われたらやる。今後海外行ったときにボランチ、センターバックやってくれと言われたらやる。どこでもいいかなと思う。