・冒頭で立体模型を使った説明の後、ヘリコプターからの映像が流れ、土石流が発生した場所全体、その規模がわかりやすかった。
・縦断面図を表示すると、2キロで400メートルの高低差やその勾配などが、よりわかりやすかったと思う。
・中継で映った逢初橋は、被災後の現在の様子に加え、被災前の写真があると比較でき、よりわかりやすかった。
・被災者、関係者のインタビューで、その悲しみや心中がしっかりと引き出されていた。
・実名と写真を使った報道は議論があるが、価値はある。
・災害現場からの生中継は、視聴者が被災後1カ月の復旧の進み具合や現状、実情を理解するうえで効果的だった。
・被害が拡大したひとつの要因とされる、避難指示が出なかった点について、他の市町の避難指示を明らかにし、課題を浮き彫りにしたのは素晴らしいアプローチだ。
・今後は熱海に限らず地域を広げた取材を通して県民への注意喚起や記憶の風化を防止してほしい。
・地球温暖化による環境変動や地震大国 日本において、未然防止、災害知識や意識の向上で、マスメディアの役割はますます拡大する。
・今後も自然災害に関わる様々な領域や角度から取材や報道を行い国民や県民、行政に対して警鐘を鳴らすことを期待している。
・マスメディアの役割として、権力や社会悪に対する、監視者として力を発揮することを期待する。
・解説は、専門家らしく的確で要領を得た内容で非常にわかりやすい。
・何か1つの事象にフォーカスせず、災害の原因、行政の対応、避難指示の問題、復旧に向けた動きなど、全体を網羅する構成で、時間配分もいずれかに偏ることもなくほぼ均等に扱われ適切だった。
・盛り土に関する元熱海市役所の幹部の証言や、静岡県の緩い法規制など、深堀りされ、今後の取材で事実関係が更に明らかになるという期待が持てる内容だ。
・土石流の前兆とも受け取ることができる映像はこの番組で初めて見た。行政の対応に疑問を持つとともに現時点での行政の限界が垣間見える印象を受けた。
・行方不明者の氏名公表をめぐる動きが、臨場感にあふれ、現場の緊迫感が伝わってきた。
・個人情報について世間の目が厳しい中で、氏名を公表し、生存者を特定することで、行方不明者を特定していくアプローチは非常に有効。今後の災害発生時の前例ともなり得る決断であり評価すべき。
・発生当初から「人災」とされており、民事、刑事、ともに捜査や裁判等の取材を継続し事実を明らかにしてほしい。
・原因を探り、家族を失った人たちの悲しみ、亡くなった人たちの生きざまに対し、強く深い共感をもって伝えていることが印象的だった。地域の報道機関の真骨頂だと思う。
・できの良い論文のように、体系的にわかりやすく伝えており、番組制作への大きなエネルギーを感じた力作。
・被災者や亡くなった人々への真摯な共感がこの番組の特徴だ。
・遺族の悲しみ、亡くなった人々の豊かな生前の一コマが再現され、それが、今後私たちが自然災害に立ち向かう決意にもつながった。
・土石流に含まれる産業廃棄物が人に及ぼす健康被害という新しい課題も出た。
・行政の土石流対策に、この番組はプラスの影響を与えている実感がある。
・地元テレビ局が手厚く扱ってくれることに心強さを感じた。
・平日の夕方に放送されたが、週末だとより多くの方が見ることができたと感じた。
・発生より2時間半前に泥水が道路を流れる映像(地域住民から提供)があったが、有効に活用できなかったのが残念。社会や私たちが生活していく上での課題だと思った。
・多くの方がなぜ命を失わねばならなかったのか、「怒り」の要素が足りなかったと思う。悲しみの後にさしてくる希望、で終わりにしてはならないと感じた。
・「人災」が大きな要因とされ、違法な盛り土を繰り返した業者や、対策が至らず結果として災害を呼び込んだ静岡県や熱海市、行政へのさらに深い取材や追及、問題提起があってもよかった。
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