・家族が協力してスイートポテトを復活させる姿から、地域に愛されているものを次世代に残すというテーマがよく伝わってきた。
・タイトル通り「えがお」を感じられる番組だった。
・地域の中に埋もれている取材対象をよく見つけ出した。取材も丁寧だった。
・音と映像が美しく、店を復活させようとする女性のまなざしや真剣な表情、静岡の街並みなど、よく映し出されていた。
・内山アナウンサーのナレーションも番組の雰囲気によく合っていた。
・スイートポテトが地域にどれだけ愛されていたか、お客や周囲の人を多面的に取材し、丁寧に表現されていた。
・92歳の女性が復活を喜ぶ姿は、地域の人が待ち望んでいたことを象徴するよいシーンだった。
・最後のシーンで、自転車の女性が、復活したお店をのぞき込んで帰っていったが、地域に根差したお店の再開を確認しているようで、とても印象的だった。
・地域に愛されてきた味を復活させるために安易な妥協をしない真摯な姿がよく描写されていた。
・義父の職人としての感覚と、レシピ化したい女性のイライラした様子の対比が、よく捉えられていて面白い。
・「高齢の店主」と「店を復活させようと奮闘する女性」の対比は、「老い」と「若さ」、「職人の勘」と「レシピ」という対比でもあり、非常に興味深かった。
・取材対象との信頼関係が構築されており、素直な心の動きが映し出されていた。
取材したディレクターの誠実な人柄が番組にも表れていた。
・一度は閉店すると決めた店主が、義理の娘とともに再び店を復活させるに至った心境の変化がいまひとつわからなかった。
・全国ネットにふさわしい、地域の力を伝える番組だったのに、番組のPRが不足していたのではないか。
・閉店していく街の商店を美談として取り上げるのは反対だが、この番組には再生のストーリーとビジネスとしての持続性があり、後継者に悩む人や地域の力になる番組だった。
・事業承継のモデルとして興味深く、「この手があったか」と感心した。
・これからは「モノ」の時代から、「ストーリー」の時代だ。スイートポテトに「ストーリー」が味付けされているところに、視聴者は共感できるのではないか。
・取材者の顔が見える番組作りは、SNSとの差別化につながる。今後、そういった方法で番組を制作するのもメディアの力ではないか。
・普通の女性が地域に愛された味を復活させていこうとする、ほのかな光をしっかりととらえ、そこに日本の持つ力や未来の姿があることを示唆していた。心温まる番組だった。 |