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テーマ : 高校サッカー

⚽高校サッカー4強決定、前年と同じカード 静岡県大会決勝トーナメント

 第102回全国高校サッカー選手権静岡県大会(県サッカー協会、県高体連、静岡新聞社など主催)の決勝トーナメント準々決勝が3日、草薙陸上競技場などで行われ、第2シードの浜名が第1シードの藤枝明誠を1―0で破り4強入りを決めた。静岡学園は磐田東に2―1で逆転勝ち。浜松開誠館は常葉大橘を、藤枝東は富士市立を、いずれも2―0で下した。
 5日にエコパで行う準決勝は静岡学園―浜松開誠館、浜名―藤枝東で前年大会と同じカードとなった。
▽準々決勝
浜名 1(0―0 1―0)0 藤枝明誠
▽得点者【浜】加藤(PK)

静岡学園 2(0―1 2―0)1 磐田東
▽得点者【静】庄(水野)野田(田嶋)【磐】松本(鈴木椋)

浜松開誠館 2(1―0 1―0)0 常葉大橘
▽得点者【浜】篠倉(菅原)菅原(森下)

藤枝東 2(0―0 2―0)0 富士市立
▽得点者【藤】植野(河野)オウンゴール

球際勝り格上撃破 浜名 浜名ー藤枝明誠 後半27分、PKで決勝点を挙げる浜名の加藤=草薙陸上競技場
 球際で上回った浜名が格上のプリンス勢藤枝明誠を撃破した。「前線からの守備で相手の良さを消し、自分たちのサッカーができた」。後半27分にPKで決勝点を挙げたFW加藤主将は納得の笑顔で振り返った。
 試合序盤は藤枝明誠のペースだったが、全体をコンパクトに保ってセカンドボールを拾い流れをつかんだ。後半の相手シュートは0本。終始主導権を握り、決勝点のPKもゴール前で複数人がボールに絡み圧力をかけて得た。内藤監督は「中盤でミスしても次の選手がボールを拾い、いい距離感で戦えた」と手応えを示した。
 県新人大会を制したが、県総体は準々決勝で静岡学園に力負け。さらに県Aリーグで清水東に1―3で敗れ、「全員で関わり、マイボールを拾おう」と原点を見つめ直した。1、2年生のサブ組が力を付けてチーム層も厚くなり、同リーグで現在首位に立つ。
 次の相手は前年大会準決勝で敗れた藤枝東。指揮官が「あそこに戻るため1年間やってきた。悔しさを晴らしたい」と決意を示せば、行動でチームを引っ張る主将の加藤も「ドリブルで前への推進力を発揮し、得点を決めたい」と誓った。
 (寺田拓馬)
静学逆転勝ち 後半に地力発揮 野田、決勝ヘッド 静岡学園ー磐田東 後半25分、ヘディングで決勝ゴールを決める静岡学園の野田(右)=草薙陸上競技場
 後半に地力を発揮した静岡学園が逆転で磐田東を下した。勝利の立役者はスタメンで唯一の2年生で右SBの野田だ。
 後半18分にCKからFW庄のゴールで追い付いた7分後、ビッグプレーを見せた。守備ラインからゴール前まで猛然と駆け上がり、右SH田嶋のクロスを頭で合わせ決勝点。50メートル走6秒ジャストの快足を生かし、「パスが来ると信じて走った。自分の持ち味を出せた」と胸を張った。
 前半は試合を支配しながら攻撃に手詰まり感があったが、後半はサイドだけではなく中央を突き、前の選手を追い越す動きも出て本来の姿を取り戻した。川口監督は野田の決勝点を「自分もびっくりした。チームの狙い通りの素晴らしいプレー」と評価した。
植野 技あり一発 藤枝東 藤枝東-富士市立 後半7分、藤枝東の植野(左から2人目)が先制ゴールを決める=清水総合運動場
 エースが技ありの一発で、藤枝東に漂った重苦しい雰囲気を振り払った。後半7分、SB河野のクロスを189センチのFW植野がワンタッチでゴール右隅へ流し込む。鮮やかな先制点で流れを変え、同じプリンス勢の富士市立をねじ伏せた。
 前半は相手守備を崩せず、中盤のパス回しで決定機を作られた。植野も徹底マークの前にシュート0本。相手ペースで折り返しを迎える中、「おまえが決めないと勝てない」という鷲巣監督の言葉がエースに火を付けた。
 チームの武器の一つがGKと最終ライン間へのアーリークロス。DF2人に張り付かれる中で「低いボールが来る。でかいだけではなく、足元の技術も強み」。巧みに右足アウトサイドを合わせ、全速力でゴール裏の応援団に駆け寄った。
 後半の攻勢は途中出場のFW武田の存在が大きい。先制点の場面は低い位置に下りてボールを引き出し河野のオーバーラップを演出。15分には自らのクロスで相手のオウンゴールを誘発した。「得点に固執することなく、最善のプレーができた」と武田。指揮官も「リズムを変えた」とたたえる働きで攻撃を活性化させ、難敵撃破の原動力になった。
 (山本一真)
昨年覇者開誠館 手堅く2得点 浜松開誠館-常葉大橘 前半19分、先制ゴールを決めた浜松開誠館の篠倉(22)=清水総合運動場
 浜松開誠館は、常葉大橘が得意とする速攻とセットプレーを封じながら手堅く2得点。昨年覇者が危なげなく4強入りした。
 前半19分は、CKで相手GK前に配置したMF篠倉が「折り返しを決めるイメージをしていた」とこぼれ球を押し込み先制。後半7分にはFW菅原が「(MF森下)太陽が持った瞬間に来ると思った」と抜け出し、巧みな切り返しから決めた。
 1点目はリスクの低いサイド攻撃からCKを獲得する流れ、ゴール前の連携ともほぼ完璧。前掛かりになった相手の背後を突いた2点目も狙い通りだ。青嶋監督は「プレーに余裕がない。実力的には挑戦者」と話すが、連覇を狙うチームは着実に成長している。

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