「資金がないと縮小するしか…」長引く物価高騰が各地で”夏祭り”にも影を落とす クラウドファンディングで持続可能な祭りを模索=静岡県下田市・浜松市

長引く物価高騰は、静岡県内各地の夏祭りにも影を落としています。

祭りにかかる費用や人件費が膨らむ中、主催者側はクラウドファンディングを活用し、祭りの規模を維持しようと工夫しています。

■下田市:伝統行事が物価高騰の影響で...

2025年8月の祭りの様子

静岡県下田市で毎年8月に開かれる下田八幡神社の例大祭です。

見どころは「太鼓橋」「供奉道具」と呼ばれる木の枠組み11基をひもで結び、両側から押し上げ、観衆を沸かせます。

下田の夏を彩る伝統行事ですが、物価高騰の影響を受けています。

<下田八幡神社例大祭若者執行委員長 金指祐太さん>
「お祭りの運営に関する物、備品の高騰があります。年々暑さもひどくなってますので、安心安全なお祭りを運営するために、ミネラルウォーターを買うお金にも充てたいと思いまして」

執行部によりますと、祭りに必要な運営費は約1000万円。

熱中症対策のドリンクや子どもたちに配るお菓子、救護車や荷物を入れるための車のレンタル代などに充てられます。

■約400年の歴史もつ例大祭 「持続可能な祭り」模索

しかし、物価高騰の影響で企業や市民からの寄付金が思うように集まらず、近年は800万円ほどでの運営を強いられています。

<下田八幡神社例大祭若者執行部会計担当 増田裕介さん>
「今まで町内の寄付金を運営に充てていましたが、企業がどんどん衰退して、だんだんなくなっている現実があります。町内の寄付ではない方法で運営費を賄いたい」

約400年の歴史をもつ例大祭をどう次の世代につないでいくかー。クラウドファンディングで持続可能な祭りを模索しています。

■100年以上の歴史がある「三ヶ日花火大会」は...

厳しい運営を強いられている祭りはほかにも。100年以上の歴史がある、浜松市の「三ヶ日花火大会」です。

水面ギリギリで半円状に広がるスターマインが魅力で、三ヶ日の一大イベントです。

<三ヶ日花火大会実行委員会 坪井稔人事務局長>
「私が子どもの時は1万5000発とか打っていた時代もありましたし、最大の花火の大きさも30号を打った実績もあります」

まつりの運営にかかる費用は、約2500万円。

人件費高騰で「警備費」が600万円に膨らむ見込みで、主役の花火に充てる資金調達が難航。

頼りの寄付金も減少傾向で、こちらの地域もクラウドファンディングに活路を見出しています。

■クラファンの支援金は花火の打ち上げ費用に

<三ヶ日花火大会実行委員会 坪井事務局長>
「どうしても資金がないと(打ち上げを)縮小するしかなくなってしまう。クラウドファンディングで集まった資金で、一つのプログラムを作るとか、そういった形で(寄付に対する)還元を見える化したい」

ふるさと納税の仕組みを使ったクラウドファンディングで集まった支援金は、大玉花火の打ち上げ費用に充てる考えです。

<三ヶ日花火大会実行委員会 坪井事務局長>
「子どものころにワクワクして見に行った花火大会に少しでももどっていけたらいいなと思いますし、クラウドファンディングで何とか調達したいと思っています」

物価や人件費が高騰するなか、地域のまつりをどう維持していくのか、後世に残していくための模索が続きます。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1