
弁当・総菜チェーン「天神屋」が、駅弁の老舗「東海軒」を買収し、事業を引き継いだと発表しました。出張需要の低迷に物価高が追い打ちをかけ、駅弁業界は全国的に厳しい状況が続いています。
「歴史と事業を止めないために」苦渋の決断
JR静岡駅構内にある駅弁の老舗「東海軒」。

<静岡市に住む男性>
「サイズがちょうどコンパクトにまとまっていて、量も結構あるので、家族みんな大好きなサンドイッチ」
長年、多くの人に愛されてきた東海軒が大きな決断をしました。
<東海軒 中島正晴 事業部長>
「コロナ禍以降、かなり復活された企業が多かった中で、我が社はそれができなかった。東海軒の歴史と事業を止めないために、どうしてもスポンサー企業、外部の力をお借りしなければならないという状況になりました」
天神屋傘下へ、ブランドは存続
東海軒は8日、1月5日付で弁当・総菜チェーンを展開する「天神屋」の傘下に入りったと発表しました。東海軒は1889年、静岡駅の開業と同じ年に創業し、駅構内を中心に駅弁やサンドイッチなどを販売してきました。
しかし近年は出張需要の減少や原材料費の高騰などにより大幅な赤字が続き、約1年前から天神屋と事業承継に向けた協議を進めていたといいます。
<天神屋 有田一喜社長>
「静岡に愛されている弁当屋がまた復活できるといいなという希望を持ちながら、頑張っていこうかなと思っています」
東海軒だけでなく、駅弁業界はいま、苦境に立たされています。
相次ぐ老舗の「退場」…駅弁業界の冬
九州駅弁グランプリで準優勝に輝いた「桜島灰干し弁当」の販売会社が2025年5月に倒産。さらに、福岡県北九州市で大正時代から販売されてきた駅弁「かしわめし」の製造元も事業を譲渡しました。
いずれも、新型コロナや物価高を理由としています。
今回、東海軒は天神屋の傘下に入りますが「東海軒」の名称は残り、従業員の雇用や名物駅弁の生産・販売も継続されるということです。
市民「残ってもらわないと困る」
<静岡市に住む女性>
「天神屋もわたし好きなので、両方のいい点を取れば、買収という形になっちゃうのかもしれないですけど、両方のいい点が伸びればいいんじゃないかなと思います」
<東京からの出張客>
「静岡といえば東海軒なので」
Q.駅弁は今後も残ってほしい?
「もちろんです。残っていただかないとこちらが困ります」
天神屋の有田社長は静岡の地に根差した事業展開を考えていきたいと話します。
<天神屋 有田一喜社長>
「ないと困るよねと言えるようなものをいかに作れるか。静岡の中でいかに食のインフラに近いところを触りにいくかというのはすごく重要かなと思います」
苦境が続く駅弁業界。生き残りをかけた「次の一手」が問われています。








































































