マダニ媒介の感染症患者、新たに4人確認 年間患者数すでに過去最多を上回り、県が注意呼びかけ=静岡

静岡県は11月18日、マダニが媒介する感染症の新たな患者4人を確認したと発表しました。このうち1人は「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」、3人は「日本紅斑熱」と診断されています。2025年の県内の感染者は、SFTSが13人、日本紅斑熱が28人となり、いずれも年間発生数は過去最多となっています。

SFTSと診断されたのは、県内に住む女性です。10月18日に県環境衛生科学研究所で検査を行い、血液から病原体遺伝子が検出されたということです。女性はマダニにかまれた自覚はなく、刺し口もありませんでした。

一方、日本紅斑熱の患者は3人で、熱海保健所管内の60代の男性、東部保健所管内の40代の女性、中部保健所管内の60代の女性です。

熱海保健所管内の60代の男性は、10月16日に発熱のほか、太ももを中心に発疹が出現したため、10月20日に医療機関を受診、入院しました。10月22日、県環境衛生科学研究所で検査を実施し、皮膚から病原体遺伝子が検出され、日本紅斑熱と診断されました。男性は発症前の期間に草取りを行っていて、日本紅斑熱の病原体を保有するマダニにかまれたことにより感染したと推定されています。男性はすでに退院しているということです。

東部保健所管内の40代の女性は、10月18日に発熱し、発疹が現れました。10月20日に医療機関を受診し、入院しています。10月23日に県環境衛生科学研究所で検査を実施し、血液、尿、皮膚から病原体遺伝子が検出され、日本紅斑熱と診断されました。女性は発症前の期間に草むらなどに立ち入っておらず、マダニにかまれた自覚もないということです。女性も、すでに退院しています。

また、中部保健所管内の60代の女性は、10月28日に発熱し、11月1日に医療機関を受診、発疹や肝機能異常があり入院しました。11月5日、県環境衛生科学研究所で検査を実施し、血液から病原体遺伝子が検出され、日本紅斑熱と診断されました。女性は発症前の期間に野外で活動していて、日本紅斑熱の病原体を保有するマダニにかまれたことにより感染したと推定されています。なお、女性は現在も入院治療中ですが、快方に向かっているということです。

2025年、静岡県内でマダニが媒介する感染症の患者は、SFTSが13人、日本紅斑熱が28人となり、いずれもすでに過去最多となっています。

県は、野山や草むら、畑に入る際は、長袖・長ズボン・帽子などで肌の露出を少なくするなど、マダニにかまれないよう、一層の注意を呼びかけています。
 

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