
耳が聞こえない人や聞こえにくい人たちの国際的なスポーツ大会「デフリンピック」が2025年11月に静岡県内など日本各地で開かれるのを前に、競技の観戦に行く学校の生徒向けに6月17日、出前授業が行われました。
4年に一度開かれる聴覚障害者の国際競技大会デフリンピックは、1924年に始まり100周年を迎える2025年、「東京2025デフリンピック」として、日本で初めて開催されます。
これに先立ち、県内で開催される「自転車競技」の観戦に行く沼津聴覚特別支援学校の生徒向けにデフリンピックの出前授業が開かれ、“音に頼らず”に競技をするためのルールや、音が聞こえない選手を応援する手話「サインエール」などを学びました。
続いて、「デフサッカー」体験が行われ、この学校の卒業生でデフリンピック2大会に出場している高橋遥佳さんが指導にあたりました。
生徒たちは、選手と同じように補聴器や人工内耳を外してグラウンドに広がり、夢中でサッカーボールを追いかけました。
<補聴器を外してデフサッカーを体験した生徒>
「周りの音がほとんど聞こえていないので、いまどういう状況なのか、応援しているのかどうかが分かりにくいですけど、手話で応援する『サインエール』を実際に目で見て応援してくれているんだと思いました」
<デフリンピック2大会出場 高橋遥佳選手(浜松市出身)>
「デフリンピックに出会って、聴覚障害者でもできる、聞こえなくても夢がかなう。未来が明るくなりました。後輩たちにも同じように、聞こえなくてもできることはたくさんある、聞こえなくてもスポーツができるということを知ってもらいたいです」
「東京2025デフリンピック」は11月15日から26日まで主に都内で開催され、県内では、伊豆の国市の日本サイクルスポーツセンターで自転車競技が行われます。