
使用するレモンは永井さんが「低農薬で自然に優しい栽培方法」を重視し、カキ殻の土壌や魚かすの有機肥料などで育てた。醸造に当たっては、麦芽の煮沸時にレモンの皮を一緒に煮込み、「はじける香りとビター感を抽出した」(加藤社長)。ビール好きの裾野拡大を狙い、アルコール分を3%に抑えた。余った果肉は加工業者と協力し、菓子などの商品化を検討する。
1月にイベントで知り合ったという加藤社長と永井さん。同じ宇佐美地区で事業を展開している縁で意気投合し、ビールとレモンを使った新商品開発の話が持ち上がった。2月下旬に伊豆レモンビールの仕込みに取りかかり、23日に待望の瓶詰めにこぎ着けた。
1本330ミリリットル入りで希望小売価格が税込み660円。年間2万本の出荷を予定する。市内の商業施設やホテル旅館などで販売するほか、インターネットで注文を受け付けるという。