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島田や川根の話題ぎゅっと

 新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言下、遠出や外食がしづらい状況が続いています。そんな中、知恵を絞って営業や商品開発に取り組む地域の話題をご紹介します。島田や川根など近くにお住まいの方はぜひ参考にしてみてくださいね♪
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・寺田将人〉

SL客車で特別なランチタイム 観光客に開放 大井川鉄道千頭駅

 「休憩所として活用してほしい」―。大井川鉄道(本社・島田市)はこのほど、本線終点の千頭駅(川根本町)に停車する蒸気機関車(SL)の客車を一時開放するサービスを始めた。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で休業またはテークアウト販売に切り替える飲食店が多い同駅前で購入後、食べる場所に困る観光客らを考えての取り組み。

千頭駅で一時開放する実際の客車。感染症対策として、利用時は窓を開けて換気をする=島田市内
千頭駅で一時開放する実際の客車。感染症対策として、利用時は窓を開けて換気をする=島田市内
 宣言下で駅前の飲食店のうち、半数以上がテークアウト販売を進めているが、駅前でゆったりと飲食できるスペースは元々多くなかった。店内飲食ができないため、「ほかに飲食場所はないか」と駅前の観光協会に問い合わせが相次ぎ、雨が降ると車の中で食べる観光客の姿も。「不自由な思いをさせてしまった」と大鉄担当者は振り返り、打開策としてSLに目をつけた。
 開放日時は「きかんしゃトーマス号」運行日の午後1時20分~2時までの約40分。車両は抗菌・抗ウイルス加工済みで窓を開けて換気を徹底する。混雑具合で乗車人数を制限する場合もある。同社は「特別な空間でランチタイムを楽しんでほしい」と期待を寄せる。
 SL以外の乗客も利用可能。車での来場者は駅構内入場料(150円)を支払う。実施は9月27日まで。
 
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蒸気機関車(大井川鉄道提供)

〈2021.09.08 あなたの静岡新聞〉

希少キノコのバーガー テークアウトにいかが?

 島田市川根町の大井川電機製作所が「ホホホタケ」と名付けて生産する希少キノコのハナビラタケを使ったハンバーガーを、同市幸町の「トラントトロワ・カフェ」が考案した。オーナーの原田真人さん(35)は「ユニークな地元食材を知る機会になればうれしい」と話している。15日から販売する予定。

花びらのような見た目のホホホタケを挟んだ「ホホホタケバーガー」=島田市の「トラントトロワ・カフェ」
花びらのような見た目のホホホタケを挟んだ「ホホホタケバーガー」=島田市の「トラントトロワ・カフェ」
 ホホホタケは電球メーカーの同社が新規事業として栽培に挑戦し、白く華やかな見た目やこりこりした食感が特徴。首都圏を中心に全国に出荷し、認知度が高まりつつある。試作を重ね完成したバーガーは素材の味を生かすことを重視し、油で揚げたホホホタケにごま油と山椒で風味を付け、味噌を使った国産牛100%のパティ、レタスと一緒に手作りバンズで挟んだ。
 もともと和風バーガーを作ろうと考えていた原田さんが商品を知り、特徴的な見た目や生産技術の高さにほれ込み採用を決めた。「新鮮な組み合わせを楽しんで」と話している。
 川根町産のジャガイモのフライとセットで1300円。営業時間は午前11時~午後4時で、現在はテークアウトのみ。問い合わせは同店<電0547(39)7300>へ。
〈2021.09.06 あなたの静岡新聞〉

お茶漬けやパスタ お店の味、自宅で簡単に再現できます

 島田市竹下の「KADODE OOIGAWA」は、施設内のお茶漬け店や農家レストランのメニューを簡単に再現できる食事キットの販売を開始した。担当者は「コロナ禍で自宅での食事が増える中、気軽にお店の味を楽しんでほしい」とPRしている。

店舗で提供するお茶漬けを再現できるキット=島田市のKADODE OOIGAWA
店舗で提供するお茶漬けを再現できるキット=島田市のKADODE OOIGAWA
 第1弾は柳屋本店(焼津市)と共同開発した人気メニューの「朝茶漬け」。同施設のオリジナルブランド茶のティーバッグとかつお節、だしパックを2人分詰めた。深蒸しで火入れの強いタイプの茶葉を使い、かつお節に負けない香ばしさが特徴という。
 農家レストラン「Da Monde」では形が悪いなどの理由で出荷できない野菜を積極的に活用していて、自宅向けに焼津産トマトを使ったパスタ「アマトリチャーナ」を冷凍パックにした。
 いずれも税込み680円。施設内のマルシェやお茶エリアで販売している。
〈2021.08.30 あなたの静岡新聞〉

川根本町のユズで「盛り塩」 コロナ禍、災いはらい清めてみては

 神棚製造販売の静岡木工(神棚の里)=吉田町=はこのほど、川根本町産のユズを使用した「盛り塩」を商品化した。鮮やかな黄色は「土」を象徴する色と言われ、金運アップに効果があるという。

川根本町産のユズを使用した盛り塩=川根本町内
川根本町産のユズを使用した盛り塩=川根本町内
 盛り塩は玄関や水場などの運気が落ちやすい場所に置き、家の災いをはらい、清める効果があると言われている。同社によると、コロナ禍で注目が集まり、特に女性客からの注文が増えているという。
 女性目線を重視し、新商品の開発を進める中で香りが楽しめて、使い終わった後にバスソルトとしても使えるようにと香り豊かなユズに焦点を当てた。川根本町でユズ商品開発を手掛ける「KAWANE SENSE」のユズ粉末を使用した。
 神棚の里各店舗のほか、「KAWANE―」のオンラインショップで注文可能。990円(税込み)。
〈2021.09.01 あなたの静岡新聞〉
地域再生大賞