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もうすぐお別れ 日本平のジャガ―「小春」 これまでの歩み

 静岡市駿河区の日本平動物園は、2021年11月に誕生した双子のジャガーの姉「小春」が10月16日に大阪市の天王寺動物園に“引っ越し”すると発表しました。「小春」は日本平で初めて生まれたジャガーの赤ちゃんでした。誕生時のエピソードや名前の由来などを紹介します。

名前を呼ぶと寝転ぶ♡愛らしい姿も 10月7日お別れイベント

 静岡市駿河区の日本平動物園は12日、同園で生まれた双子のジャガーの姉「小春」が10月16日に大阪市の天王寺動物園に“引っ越し”すると発表した。10月7日に日本平動物園でお別れイベントを開く。

大阪市の動物園に“引っ越し”するジャガーの「小春」(日本平動物園提供)
大阪市の動物園に“引っ越し”するジャガーの「小春」(日本平動物園提供)
 イベントでは二つの企画を用意。午前10時からは飼育場のプールで小春が魚を食べる様子を観察できる。午後1時40分からは当日の抽選で選ばれた来園者15組を、小春の生まれたバックヤードの巣箱に案内する。このほか10月15日まで、小春の成長を振り返る写真も展示している。
 小春は2021年11月に同園で生まれた。臆病な一面があるが、名前を呼ぶと寝転ぶなど慣れてくると愛くるしいしぐさを見せる。母親の「小梅」と同じくらいの体格に成長し、見分けが難しいこともあるという。双子の妹「小麦」は22年7月に茨城県日立市のかみね動物園に出園した。
 (政治部・池谷遥子)
〈2023.9.15 あなたの静岡新聞〉

名前の由来は「小春日和」から 妹とともに公募で決定

  静岡市駿河区の日本平動物園は(※2022年4月)27日、昨年11月に生まれたジャガーの双子について、黒色の姉を「小春(こはる)」、黄色の妹を「小麦(こむぎ)」と名付けたと発表した。

一般公開する双子のジャガーの姉(左)と妹(日本平動物園提供)
一般公開する双子のジャガーの姉(左)と妹(日本平動物園提供)
 同園は3月23日~4月10日、来園者を対象にウェブで名前を募集し、寄せられた564件の中から名前を選んだ。2匹とも父親「卯月小助」と母親「小梅」から「小」の一文字をもらった。姉は生まれた時期の季語である「小春日和」が由来で、妹は麦色のような黄金の毛色であることが命名理由という。
 2匹の公開時間は午前11時半から午後2時まで。すくすくと成長していて、木登りの練習や、水遊びをしている様子が見られるという。
〈2022.4.28 あなたの静岡新聞〉

父親は「卯月小助」、母親は「小梅」 日本平でのジャガー誕生は初

 静岡市は3日(※2021年12月)、駿河区の日本平動物園でジャガーの双子の赤ちゃんが誕生したと発表した。公開日は未定だが、順調に成長すれば2~3カ月後に公開する予定。

生まれたばかりのジャガーの赤ちゃん=静岡市駿河区の日本平動物園(同園提供)
生まれたばかりのジャガーの赤ちゃん=静岡市駿河区の日本平動物園(同園提供)
 同園でジャガーの赤ちゃんが誕生するのは初めて。生まれた双子はともに体長20~30センチほどで、性別はまだ不明。ジャガー特有の梅花模様が見られ、1頭は黒色、もう1頭は黄色。
 父親の卯月(うづき)小助(5歳)と母親の小梅(3歳)にとって初めての子ども。11月26日に出産した。母子ともに健康状態は良好で、赤外線カメラで小梅が授乳する様子などが確認できるという。
 同園の担当者は「小梅はやんちゃで、落ち着いて子育てができるか心配していたが、しっかり面倒をみてくれている。赤ちゃんが元気に歩き回る姿を楽しみにしてほしい」と話した。
〈2021.12.3 あなたの静岡新聞〉

妹の「小麦」 22年夏に茨城に「嫁入り」

 静岡市駿河区の日本平動物園は(※2022年7月)2日、茨城県日立市の市かみね動物園に移るジャガーの双子の妹「小麦」の送別イベントを同園で開いた。

日本平動物園を出園する「小春」の妹「小麦」(同園提供)
日本平動物園を出園する「小春」の妹「小麦」(同園提供)
 小麦は3日の午前9時~午後2時まで、猛獣館299のジャガー舎の室内放飼場で観賞できる。休園日の4日に同園を離れる。
 小麦は昨年11月、双子の姉「小春」と一緒に同園で誕生した。麦の穂のような黄金の毛色にちなみ、公募で名付けられた。ジャガーの繁殖を図るため、かみね動物園に引っ越すことになった。
 イベントでは、担当飼育員が「食事の際は何から食べ始めるか」「好きなおもちゃは何?」といった、小麦の習性やジャガーの知識などを問う二択クイズを5問出題した。
 来園者約30人が参加した。全問正解したパート従業員牛島秀浩さん(44)=神奈川県茅ケ崎市=は「赤ちゃんの時から日本平動物園で見ていたので寂しくなる。新しい場所へ移ってもまた見に行きたい」と別れを惜しみつつ、再会を望んだ。
〈2022.7.3 あなたの静岡新聞〉
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