於愛の方眠る静岡「宝台院」 どうする家康関連展 見どころは?

 徳川家康側室の於愛の方の菩提(ぼだい)寺「宝台院(ほうだいいん)」(静岡市葵区常磐町)で、大河ドラマ放送に合わせて「どうする家康関連展」が開かれている。於愛の方の墓があるほか、徳川慶喜が一時謹慎した地としても知られ、江戸幕府の最初と最後の将軍に縁が深い宝台院。徳川家ゆかりの寺宝40点余が並ぶ関連展のみどころをピックアップする。
於愛の方ゆかりの品
於愛の方の肖像画
 於愛の方の肖像画や位牌(いはい)、孫・和子(まさこ)が嫁いだ後水尾天皇の扇などが目を引く。
 位牌(いはい)に書かれた於愛の方の戒名のうち「宝台院殿(ほうだいいんでん)」は極楽浄土に咲くハスの形をした台(うてな)に座る、徳川家にとって宝のように大切な人|という意味。戒名にちなみ、もともと「龍泉寺」だった菩提寺の名前が「宝台院」と改名された。
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家康ゆかりの品

円光院の薬研
 「東照公御真筆御影像」は家康が63歳の時、孫の家光の誕生を喜び、自ら描いた自画像だ。
 本堂の「阿弥陀如来立像」(白本尊)は、家康の守り本尊。永禄3(1560)年、家康が当時敵対していた織田方から攻められた時に身代わりとなり、耳に矢を受けたという。
 このほか円光院(葵区北)の出陳で、家康から拝領したと伝わり、葵紋の透かし彫りが施された調薬道具の薬研(やげん)も特別展示している。
歴代将軍ゆかりの品
徳川慶喜の火鉢
 徳川慶喜が謹慎中に宝台院の座敷で使用した火鉢など愛用品、於愛の方の実子で2代将軍の秀忠が自らの娘の千姫にあてた書状なども並ぶ。
御朱印とお守りも
授与しているお守り(左)と御朱印
 展示は12月16日まで。午前9時~午後4時。拝観料は大人500円、中高生200円、小学生以下無料。於愛の方の御朱印(300~500円)とお守り(1200円)も授与している。
 来年が浄土宗開宗850年にあたることにちなんだ菓子「カイシュウ ハイチュウ」は数量限定で無料配布中。徳川家の菩提寺「増上寺」の歴代住職の南無阿弥陀仏の書約25点を集めた「名号展」も同時開催している。

家康がよく分かる 正室・側室/人柄/戦い
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