静岡県動物愛護センター(仮称) 富士見学園跡地への移転整備了承

 静岡県動物愛護管理推進委員会は12日、県庁で会合を開き、老朽化が進む県動物管理指導センター(浜松市西区)を富士市大淵の障害者支援施設「県立富士見学園」跡地に移転整備する方針を了承した。殺処分設備は設けず、保護した犬や猫の適正譲渡、動物愛護教育を推進する。早ければ2025年度にも開所する見通し。県東部に動物愛護に特化した行政施設はなく、実現すれば初となる。

県動物愛護センターの整備方針を了承した県動物愛護管理推進委員会=12日午後、県庁
県動物愛護センターの整備方針を了承した県動物愛護管理推進委員会=12日午後、県庁
県動物愛護センターの整備方針を了承した県動物愛護管理推進委員会=12日午後、県庁

 新施設の名称は「県動物愛護センター(仮称)」。保護した犬や猫の収容機能を拡充し、新しい飼い主への譲渡を推進する。動物との触れ合いなどを通じ、県民が訪れやすい施設を目指す。災害時に飼い主とはぐれた動物の救護なども想定している。
 県衛生課は「殺処分のための施設というイメージを払拭し、動物愛護のシンボルとなる施設への機能転換を図る」と説明した。
 富士見学園は24年度に沼津市に移転予定で、移転で空いた施設を改修する。県東部は犬や猫の引き取り頭数が多く、県は地域バランスや交通アクセス、周辺環境などを踏まえて候補地の検討を進めていた。
 委員会には有識者や静岡、浜松両政令市の動物愛護施設担当者らが出席。委員から「明るいイメージにすることが大切。多くの人が訪れたいと思えるような施設にしてほしい」などの意見が出た。
 県は10月にパブリックコメント(意見公募)を実施し、12月に整備方針を盛り込んだ基本構想を策定する。

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