光化学オキシダント 全43カ所基準未達成 21年度静岡県内

 静岡県はこのほど、県内の大気、水質、騒音などに関する2021年度環境調査結果を公表した。目やのどの健康に影響を及ぼす光化学オキシダントは、県内の測定地点全43カ所で環境基準を達成できなかった。浜松市の佐鳴湖も現行の形式で測定開始以来、49年連続で基準未達成となった。
 光化学オキシダントは工場や自動車から排出される揮発性有機化合物などから作り出される大気汚染物質で、環境基準は1時間値で0・06ppm以下。県によると、同物質の環境基準未達成は全国的な傾向で、担当者は「関係事業者への指導を着実に行う」としている。
 大気汚染の状況ではこのほか、微小粒子状物質(PM2・5)やベンゼンなど9項目を調査対象とし、全ての測定地点で基準を満たした。
 水質汚染の状況では、河川、湖沼、海域の測定地点120カ所のうち114カ所(95%)で環境基準をクリアした。佐鳴湖は水質汚濁の指標となる科学的酸素要求量が1リットル当たり7・4ミリグラムで、基準の5・0ミリグラム以下を上回った。
 自動車騒音は対象戸数の97・2%で全時間帯を通じた基準を達成した。新幹線沿線地域の騒音は測定24地点中、基準達成は15地点(62・5%)だった。

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