進軍続け州全域支配目指す ロシア、東部要衝制圧で

 ロシアのペスコフ大統領報道官は18日、侵攻を続けるウクライナ東部ドネツク州で17日に制圧した要衝アブデーフカについて、ロシア軍はウクライナ側に新たな陣地構築を許さず進軍を続けていると述べた。タス通信などが報じた。州全域の支配を目指して攻勢を強めるとみられる。

ウクライナ東部ドネツク州の要衝アブデーフカ=18日(タス=共同)
ウクライナ東部ドネツク州の要衝アブデーフカ=18日(タス=共同)
ペスコフ大統領報道官(タス=共同)
ペスコフ大統領報道官(タス=共同)
ウクライナ東部ドネツク州の要衝アブデーフカ=18日(タス=共同)
ペスコフ大統領報道官(タス=共同)

 国営テレビは18日、アブデーフカの市庁舎やウクライナ軍が拠点としていたコークス工場の屋上などにロシア国旗が掲げられる映像を繰り返し放送した。ロシア国防省は同日、制圧作戦で約32平方キロを新たに支配下に置いたと成果を誇示した。
 ペスコフ氏は、プーチン氏がアブデーフカ制圧が近いとの報告をショイグ国防相とゲラシモフ参謀総長から大統領府で受けたのは17日午前4時だったとも明かした。戦果の重要性を内外に強調する狙いとみられる。
 アブデーフカはロシアが実効支配する州都ドネツクに近い。2014年以来、ウクライナ軍が拠点を築き、精鋭部隊で死守してきた。
 ロシアのトルストイ下院副議長は18日、制圧を第2次大戦でソ連軍がナチス・ドイツ軍との激しい攻防戦の末に奪還し、戦況の転機となったスターリングラード(現ボルゴグラード)攻略になぞらえ「敵には西への(敗走の)道しか残されていない」と主張した。(共同)

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