【ETC専用のインターチェンジ増加】県内でも3月に新たに5カ所が専用に。その背景は?将来的にはどうなる?!

高速道路のインターチェンジがETC専用に移行している場所が、全国的に増えています。静岡県内では、今年3月に東名の磐田インターと菊川インター、新東名の森掛川インター、藤枝岡部インター、それから清水庵原インターの5カ所がETC専用に切り替わったということです。高速道路のETC専用化の流れについて、モビリティジャーナリストの森口将之さんにお話を伺いました。聞き手はSBSアナウンサー岡村久則。

岡村:県内では3月に5カ所がETC専用に切り替わりましたが、この流れは全国で進んでいるっていうことですよね。

森口:そうですね。NEXCO中日本の管轄で、300近い数のインターチェンジがありますが、2025年度までに50カ所ほどETC専用になっています。実は今年度、さらに35の料金所が専用になる予定です。2030年度には、8割がETC専用になるという計画で進めているようです。

岡村:ETC専用化が進んできている背景は何なんですか?

森口:元々、日本はインターチェンジの数が外国に比べて少ないんです。要するに、インターまでの区間が長い。アメリカやイギリスでは高速道路は無料で、大体5キロごとにインターチェンジがあるのに対して、日本では大体10キロごとにあります。

ただ、人件費などいろいろ費用がかかるため、簡単に増やすのは難しい。そんな中、サービスエリアでETC専用のスマートインターチェンジを実験的に設けてみたところ、問題なく稼働しています。おそらく、既存のインターチェンジも同じような方式でやっていこうという形になったと考えます。

岡村:確かに、サービスエリアやパーキングエリアにスマートインターチェンジができて、早く目的地に行けて便利だなと思うことは増えました。ETCの普及率は、今はどれぐらいなんでしょう?

森口:高速道路を利用する車と、(利用しない車を含む)全ての自動車では普及率に違いがあります。高速道路を使う車に限ると、普通車で8割弱です。大型になるほど装着車が増えて、大型車では95%つけています。ただ、高速道路を使わない人もいるので、全ての自動車の装着率でいうと、今は半分くらいです。

岡村:全体で見ると半分なんですね。ただ、大型車で95%を超えてくるのは、やっぱり物流で長距離走る方からすれば欠かせないってことですよね。

森口:会社で装着するというのと、割引も受けられますよね。それから、車というのは発進の瞬間が一番エネルギーを使い、燃費が悪いのですが、特に大型車はたくさんエネルギーを使い大変です。そういった点からも、ETCの装着率が上がっています。

岡村:私もETCにしてずいぶん時間が経つので、料金所でお金の受け渡しをすることは稀になりましたね。

森口:そうですね。昔は、あれが高速道路には必ずある光景でした。たまにNEXCOではない有料道路で、ETCが使えないと結構慌てたりしますよね。

便利な反面、トラブルの心配も

岡村:ETCは便利ですが、昨年、ETCのシステム改修をしたら広範囲で使えなくなるトラブルも起きました。今後そういうトラブルが起きたときが心配だという声もあります。

森口:大規模なトラブルが数日間続いたということで、NEXCO中日本などはその後の解析や対策などを行いました。前回のトラブルでは、一度手動に切り替えたら大渋滞になってしまいましたが、今後はトラブルが起きたら全部ゲートを開放して、料金は取らない方向です。前回も最終的にはそうなりましたけどね。

高速道路のトラブルというと、今までは崖崩れなどのことでした。こういう料金所のトラブルも会社側の責任になるということも明らかにしているので、今後、この前のようなことが起こってももう少しスムーズに対応するのかなと思います。

岡村:なるほど。

ETCのセキュリティ対策が変わる?

岡村:少し先の話ですが、ETCのセキュリティ規格の変更なども予定されているという話も聞きます。

森口:「2030年問題」と言われているんですが、ETCのセキュリティ対策が新しくなります。

現在使用しているETCについては、皆さんが持っている書類に管理番号という10桁くらいの数字があり、その頭の数字が1か0になっています。1の場合は比較的新しい機械なので、2030年以降も使えますが、0の場合は新しいセキュリティ対策に対応していないので、使えなくなる可能性が高いです。

岡村:私も気になって、自分の車の書類を見てみたら最近取ったので1になっていました。皆さんにも書類を見ていただきたいなと思います。ETCの車載器自体に書いてあるわけではなく、書類に書いてあるんですね。

森口:一緒にもらう書類の中に書いてあります。管理番号の初めの数が0の場合は交換が必要になるかもしれません。

岡村:そういうことなんですね。

森口:よりセキュリティのしっかりしたものに変えていかなければならないという流れです。

海外では、高速道路が無料のところもあります。有料のフランスやイタリアでも機械が日本より小さいです。日本はカードを差し込む方式ですが、(フランスやイタリアは)カードを差し込む方式ではないので、機械が小さくてペタッと貼り付けられたり、シールのようになっていたりします。

みなさん、今はスマートフォンで決済しますよね。そういうのが一般的になっている時代に、今の方式って古くないかな?って感じています。2030年に新しい機械など、ちょっと進化したものを見せてもらえると嬉しいですね。

岡村:今、鉄道やバス会社などは、ICカード以外にもクレジットカードの決済ができるところも増えてきていますが、高速道路もそうなっていくかもしれないってことですね。

森口:フランスは、これまでETCのような機械を使っていたんですが、警察がナンバーの読み取りに使うオービスのような方式にして、料金所をどんどん廃止しているんですよ。今の技術で言えばそういうこともできるということなので、海外の状況を見ながら変化をしていってほしいなと思いますね。

岡村:わかりました。森口さん、どうもありがとうございました。
※2026年5月11日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

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