選手の自信になる
現在4位のJ愛知に対し、東レ静岡は7位。阿部裕太監督は「3―1で勝ちきったというのは彼ら(選手)の自信になる。メンタル面では大きい勝利」と2戦目を評価する。

前日の1戦目はセットカウント2―0とリードしながらひっくり返された。
「3―0で勝つチャンスを逃し、そこ(第4セット)から別のチームのようになってしまった。自分たちは下位のチームなので、リードしていても何が起こるか分からない。1セット取られたからといって、プレーを変えてはいけない。悪い時にしっかり我慢して戦うということを確認し、今日はそれを選手が体現してくれた」
意味のある勝利
選手も手応えを口にする。「上位のチームに勝つことは大きな意味をもつ」と藤中優斗主将。
アウトサイドヒッター重藤トビアス赳選手も「次に(STINGS愛知と)当たるとしたらファイナル6。その時に、(リーグ戦で)最後に勝っているというのは、相手にとって嫌な要素。後味の悪さを残せた」とうなずく。
米代表から受ける影響
新加入のミドルブロッカー、テイラー・エイブリル選手が徐々に調子を上げ、チームにかみ合ってきた効果が大きい。オポジットのキリル・クレーツ選手が総得点でリーグ首位を走るなど、攻撃面でチームをけん引しているが、守備面で存在感を増しているのがエイブリル選手だ。パリ五輪米国代表として銅メダルを獲得し、ベストミドルブロッカー賞に輝いたエイブリル選手。リーグ5位に付ける個人ブロック決定本数はもちろん、ブロックタッチやつなぎのプレー、声掛けなど、記録に表れない献身も光る。
経験、技術を還元
藤中主将は「今まで培ってきた彼の経験をチームに還元してくれている。スキル面でもスパイク、ブロック、サーブ、全てにおいて先頭に立って引っ張ってくれている。一人の選手、人としてもリスペクトできる存在で、チームにいい影響を与えてくれています。まだ(ブロック)タッチを取ってもらったボールを上げることができなかったり、ポジションの位置取りミスがあったりするので、もっと前後の関係でマッチしてくれば」と、チームの伸びしろを強調する。
3年目の重藤選手も「これがオリンピックメダリストなんだなという感じ。ブロックで点を取るというのが(エイブリル選手が)フロントの時は多くなると思いますし、横に立っていても指示が簡潔でマークしやすい。予測、成功率もいい。そこは経験値かなと思います」と、多くを学んでいる。
若いチームの「可能性」
東レから日本代表に選出されていた富田将馬選手(大阪B)、高橋健太郎選手(J愛知)、西本圭吾選手(広島TH)が移籍し、現チームでのA代表経験者はミドルブロッカー李博選手のみ。若い選手が多い中で、百戦錬磨のエイブリル選手が惜しみなく、経験と技術を伝えようとしている。
「昨日(1戦目)も3―0で勝つべきだった。このチームはまだ可能性を完全に出し切れてないけれど、今日勝ったことでそれに近づいたのは良かった」とエイブリル選手。
絞られた課題
阿部監督は「ブロックディフェンスがかなり安心感を持って守れている。オフェンスもディフェンスも、試合によって何が課題になるか分からない状態でやっていたけれど、ディフェンスはある程度、合格点が取れる試合が増えてきた。練習でも何をテーマにやらなきゃいけないか、絞れてきている」と好感触を得ている。
ただ、現状が最適解と決まったわけではない。
指揮官は「(リーグ戦)序盤の上位チームとの対戦ではフリオ(カルデナス)が出ていて、下位チームとの対戦でテイラー(エイブリル)が出ていたということもあるので、今、テイラーが良いからフリオが控えと決めつけることはできない。(日本人選手も)調子を見ながら(起用を)考えていく」と、選手全員の状態やモチベーションに気を配りながら、終盤戦に向けて総力を高めていく。
強い気持ちで
まずはファイナル6へ。「目の前の一戦一戦を今日のような強い気持ちで戦っていく」と藤中主将。
先を見ず、地力を付けながら、勝利を重ねていく。
(編集局ニュースセンター・結城啓子)








































































