
第5巻は文化祭の準備期間が描かれる。クラスで模擬縁日を実施することになり、別々の班で準備を進める小林と宇野。天文部の部員たちとはある程度スムーズにやりとりができるようになった宇野だが、くじ引きで決められた班のメンバーたちとの関係はスムーズにはいかない。
「行動メモ」は「皆のノリがわからない時」は「①笑顔でいる②沢山しゃべらない。静かにしている」などと書かれている。宇野は、成功体験を基にした「行動メモ」に従って、小道具づくりなどに取り組むが、どうしても周囲と浮いてしまう。
宇野にとっては作業するときは作業に集中し、雑談するときは雑談し、という切り分けが必要なのだ。
やがて班の仲間から「浮いてんの そっちだからね」と言い渡されてしまう。
理解できない「ノリ」がある。グループに入っていけない。そんな時、人はどうするか。人間が生きている限り、永遠につきまとう命題だ。
これに対し、本作ではとある人物がこう言う。「そういう時さ 一人でいたって良いと思うよ」
同調圧力よりは弱いかもしれないが、集団とのちょっとした感覚のズレはもやもやを呼ぶ。もやもやは積み重なって重荷になる。だったら集団から少し距離を置いてみればいい。
宇野は「できること」と「できないこと」がはっきりしている。人より「できること」が少ないかもしれない。ただ「できること」を最大化するための知恵はある。第5巻でも、他者のアドバイスを受け入れて乗り切った。
過去4巻と比べ、宇野の成長曲線が急カーブで上昇する様子を描いた第5巻である。
(は)






































































