掛川に今年4月オープン!わずか8畳の小さな本屋さん「本屋すみれ」に行ってきました! 【週末は書店に行こう!】

間接照明が心地よい落ち着いた空間で生活に寄り添う本を選ぶ


こんにちは。静岡新聞社出版部の営業担当、アッキーこと秋田です。
静岡県内の書店をめぐり、話題のお店、注目イベント、書店員さんのイチオシ本などを紹介するコーナー「週末は書店へ行こう!」です。

皆さんは、「小さな本屋さん」ってご存じですか?いわゆる「街の本屋さん」が減っていく中、小規模ながら本好きの店長さんが厳選した本を売る「小さな本屋さん」が、ここ数年間で静岡県内に増えてきています。今回はそのうちの1軒で2025年4月にオープンした書店を紹介します。

「本屋すみれ」が入る住宅の外観


その書店は、掛川市上内田にある「本屋すみれ」です。2階建ての住宅内をリノベーションし、その一室で営業しているため、一瞬中に入るのを戸惑ってしまうほどです。玄関を上がるとすぐに8畳ほどの和室があり、そこが店舗になっています。

店内は暖色のライトが灯る落ち着いた雰囲気で、昭和を彷彿させるビンテージな本棚などが目を引きます。また部屋の中央には机が置かれ、店長お薦めの本がたくさん並んでいました。

店内中央にある大きな本棚

大型の書店と違って本の数は少ないものの、話題の本から他店であまり見かけない個人や少人数で制作される自主出版物「ZINE」などの品揃いが多かったです。

本棚には「ZINE」等を含む、珍しい本も


店長の近藤貴也さんは小学校の教員経験があり、選書については絵本や児童書をはじめ、人文、エッセイなどを中心に「生活に寄り添う本」をモットーにしているそうです。

店内には書籍のほかに店長お手製の書架や生花、奥様が手作りしたドライフラワーや花器等を展示販売しており、本の演出に一役買っています。

近藤店長にお薦めの本を尋ねると、飛鳥新社から発売された絵本「ぼく モグラ キツネ 馬」(チャーリー・マッケジー著、川村元気訳)を挙げてくれました。短い文章と優しくも力強い絵から、人生を進んでいく勇気をもらえたとのこと。「本当の優しさ、友情、愛など、人生において大事にしたいことを教えてくれた一冊」と答えてくれました。

近藤店長お薦めの「ぼく モグラ キツネ 馬」


店内を見回すと、あちらこちらにドライフラワーが展示され、本を一層魅力的に演出していました。そんな落ち着いたムードの中、本を選ぶことができるので、つい時間がたつのを忘れてしまいました。

店内のあちこちに置かれていたドライフラワー作品

個性豊かなドライフラワー各種は奥様の手作り


近藤店長に教師から本屋さんに転職した理由を聞いてみたところ、「仕事や自分の人生について悩んでいた時に、街の本屋さんに救われた。棚に並んでいる本、店主の温かな声掛けを通して自分を肯定することができた。今度は自分が、誰かにとってそのような場所を作りたい」と語っていました。そして「日々、本を通していろいろな出会いや発見があることが楽しい」と今の仕事の楽しさも教えてくれました。

店名の「すみれ」には、『誠実、謙虚、小さな幸せ』といった花言葉があります。この花言葉のように誠実で、謙虚にまた本を通して小さな幸せを皆様に届けていきたい」とおっしゃっていました。

店長の近藤貴也さん


皆さんもドライブなどでお近くに行った際は、お店に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

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■本屋すみれ

住所:静岡県掛川市上内田2088
営業:平日12時半~18時半、土日祝11時半〜18時半
定休:月曜、第1・第3・第5日曜
電話:090-1470-8423
※詳細は電話またはインスタ、HPで確認を

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