ジュビロ磐田、愛媛に4−0で快勝!ハッチンソン監督「大きな一歩」 初ゴールを決めたリカルドグラッサもコメント


ジュビロ磐田は6月15日、エコパスタジアムで愛媛FCと対戦し、4−0と3試合ぶりに勝利しました。相手GKを中心とした堅い守りに苦しみましたが、後半22分にセットプレーからリカルドグラッサ選手が今季初得点を決めると、その後3得点を加え、快勝しました。前半戦は6位で折り返し、21日の後半戦最初の試合で首位のジェフユナイテッド千葉と対戦します。

ジョン・ハッチンソン監督


-試合の総括を。

非常にいいパフォーマンスだったと思います。特に今日のメンバーは、いつも言っているようにスタートであったり、ベンチだったり、メンバー外というのも関係なく、選ばれたメンバーというのはパフォーマンスだったり、結果を出すことに責任があるんですが、今日はよくやってくれました。満足していますし、パフォーマンスは勝利に値するものだったと思います。

今日の試合に関しては、水曜日(6月11日の天皇杯)の最後の30分のパフォーマンスに対する責任、それをちゃんと見返さなければいけないし、大きな責任というものがありました。

水曜日の最後30分のパフォーマンスは許容できるものではありませんでした。なので、あのパフォーマンスは俺たちではないぞということをファンの皆さんに見せるという意味で非常に重要な試合でした。

どんなクラブになりたいのか、どんなチームになりたいのかというところが重要です。そこを目指す上での責任、そして選手だけではなくスタッフも一つのチームとしてパフォーマンスを発揮するということが重要でしたが、ファンの皆様が喜んで帰っていただけるような試合の内容と結果になったと思います。

-セットプレーが多かった中、いろいろな種類のCKを見せました。
セットプレーはすごく重要ですが、そこを指導するのはすごく難しくて。選手によってはトレーニングするのも、セットプレーが嫌いだったりとか、重要性を分かっていても説明して理解してもらうというところも分かってはいるものの、なかなか難しさもあります。

セットプレーの担当は久藤コーチですが、非常にハードワークしてくださっています。その中で能活さん(川口コーチ)とトノさん(西野コーチ)がサポートしてくださっているんですが、本当にプライドを持ってやってくださっています。このゲームに入る前にも週の半ばで話をしたんですが、セットプレーはやりたいことに向かって成長していると伝えています。

ここはチームが強くなるためにも伸ばさなければいけないということを理解してやってもらっているので、まず一つ、久藤さんは賞賛に値するところだと思います。二つ目は選手がそれを実行に移してくれるというところが重要です。

今日は守備も非常によくて、ファーストコンタクトも取れていましたし、攻撃もたくさんチャンスを作れていました。ここは久藤さんがまだまだよくしてくれると思いますが、今日は選手がよくやってくれました。

-出場機会はありませんでしたが、磐田ユースの西岡健斗選手を初めてベンチ入りさせました。その意図は。
健斗に関してはトレーニングも素晴らしかったですし、アカデミーでも試合に出れば素晴らしいものを見せています。水曜日の試合でも私の中ではピッチ上のベストな選手だった。

今日も出そうと思っていたんですが、タイミング的にチームが必要としているところではなかったので出しませんでした。素晴らしい選手で、非常に大きなポテンシャルを感じています。

ただこれから先大事なのは地に足付けることです。これまでも多くの選手、ポテンシャルがあると言われた選手がたどり着けなかった事実もあるので、しっかりと地に足つけてハードワークして欲しいなと思っています。今日に関してはベンチ入りするのに値する選手でしたし、そこに関しては全く疑問もありませんでした。ベンチ入りは水曜日のパフォーマンスを見て決めました。

-新加入のヤン・ファンデンベルフ選手の合流は。
可能であれば今週、遅くても来週に合流すると思っています。電話で話をして、私も楽しみにしていますし、センターバックのポジションにも大きなチャレンジや競争が促されるはずです。3バックの選択肢も生まれますし、ここに全部で5人がスタートに入っていけるレベルにあるので、非常に高いレベルの競争が生まれる。チームもいい方向に進んでいくのかなと思います。

-前半戦を振り返って。
ここまで非常にタフなプロジェクトであると思っています。シーズンが始まったところからこのクラブに入りましたけど、その中でいくつか、アカデミーをもっとトップチームに含めてやっていくことであったり、クラブとしてプレースタイルを変えていくところ。勝つにはいろいろな方法があるんですが、それでもこのクラブとしてはやり方を変えようと言われていました。例えば昨シーズンであればハイスピードランニングであったりスプリントの数が最も少ない。またポゼッションをすぐ失うようなチームから、やれるように変えなければいけないということでしたが、これに関してまだまだやれると思っています。

理想としてはもっと早く成長できたのかなと思うんですが、途中でやり方を変えなければいけないかと考えました。ですがこれを続けてこれたことで、選手もスタッフも大きく成長してくれたので、悪くない前半戦だったと思っています。

ただここから毎日しっかり力強く成長していくことが重要で、そういう意味では今日の試合は大きな一歩になりました。試合前、マインドセットに関して選手に話をしました。もっと強いマインドを持って、クラブとしてやりたいことをやり切るということが重要であるという話をしました。

ここまで土台をしっかり作ってきて、スカッドを強くしよう、選手の振る舞いをよくしていこう、アカデミーを強くしていこう、ここはさらに試合に絡んでいければいいと思っていますが、そういった意味では悪くない前半戦でした。

これから継続的にプッシュし続けること、成長し続けること、そしてシーズンが終わった後、最後に私自身、やれることは全てやりきったなと思えるようなシーズンにしたいです。

成功したかどうかの評価は上に任せるんですが、そこはやり切りたいです。悪くないと言いましたけど、選手には最大限のリスペクトを持って、もっとやれるなと思っています。力を持った選手たちが揃っているので、彼らをさらにいい状態に持っていきたいですし、もっともっと成長してほしい。そしてフットボールを楽しんでほしいと思っています。そういったものを期待する後半戦になると思います。

リカルドグラッサ選手


-大事な場面でやっと初ゴールを奪いました。

ルヴァンカップの清水戦では決めていたんですけど、リーグ戦でやっと決めることができました。父の日というのもありますし、2万7000人もサポーターの方が来てくれて、家族も見に来てくれて、そんな中で決めることができたのが何より嬉しかったです。

-シュートを20本打ちましたが、なかなか決められませんでした。
試合の序盤から強度高くプレーした中で、強度に伴うゴールを決めることができていなかったので、そこは少しじれていた部分もあったのかもしれませんが、そういった中でも、本当に相手のキーパーがすごく当たっていた日だったと思いますし、1対1を4本ぐらい止められたと思いますし、バーにも何回かボールが当たってなかなか入らない中でも、自分のゴールから立て続けに入って、後から入ってくれたペイショットだったり川崎選手もうまく決めてくれたので、試合全体のところで見ると、自分たちの強度に伴う結果をもたらすことができた試合だったのかなと思います。

-フィードも素晴らしかった。
自分の特徴の一つがロングミドルだと思ってるので、今日の試合に限って言えば、後半1本ミスしたぐらいで、あとはほぼうまくパスを成功させることができたと思います。前線の選手が動いてくれなければ、そういったパスも出せないので、自分の特徴もそうなんですけど、チーム全体で裏を狙う動きだったり、そういったところが浸透してきた結果なのかなと思います。

-先制点のジョルディクルークスのクロスについて。
相手はマンツーマンでマークについてきた中で、なかなかクロスが来たとしても相手に跳ね返されていました。ですがさっき言ったショートパスのところからジョルディがクロスを上げるときに、ここは真ん中とニアじゃなくて、ファーポストの方に流れてみようと思った結果、完璧なクロスが来て合わすことができたのは本当にいいプロセスだったと思います。

-ゆりかごパフォーマンについて。
大毅(金子選手)のためにしました。父の日だし、これからいろいろな選手がお父さんになるので、そこも含めていいパフォーマンスだったと思います。
シズサカ シズサカ

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