静岡市の駿府博物館で7月19日開幕!カールおじさん、きのこの山などでお馴染み!「ひこねのりお展 富士山を見にお出かけ編」の見どころは?

テレビCMで人気博した「パピプペンギンズ」から宇宙人まで。多彩な作品、一堂に

「パピプペンギンズ」 ⓒTODA & HIKONE

皆さんこんにちわ。静岡市駿河区にある駿府博物館・副館長の杉山渉です。当館では2025年7月19日から9月15日まで、数々の国民的キャラクターを生み出してきた日本のアニメーター兼イラストレーター、ひこねのりおさんの作品世界に迫る「ひこねのりお展 富士山を見にお出かけ編」を開催します。そこで今回は少し違った角度から、同展の見どころを紹介します。

 「カールおじさん」など親しみやすいキャラクターで一世を風靡

「カールおじさんとSL」  ⓒmeijiad

ひこねのりおさんは1936年東京生まれ。アニメーションやキャラクターづくりを始めてから65年余りになります。これまでに生み出してきたアニメーション、キャラクターは「カールおじさん」「パピプペンギンズ」「きのこの山」「たけのこの里」など、数多くあります。これらの作品も楽しく見られますが、今回の展覧会で注目したいのは、「宇宙人」というタイトルの作品です。

「宇宙人」 ⓒHIKONE

ひこねさんはこの作品に対して、次のような文章を寄せています。「東京でも空気の澄んだ日には富士山が見えます。はるか何百年後には宇宙人もたくさん来るんじゃないかな? UFOツアーを組んで」

アニメーションづくりからスタート

ひこねさんの創作活動は「アニメーションづくりに参加したい」という思いから、東映動画に入社することからスタートしました。そのうちに「 自分のつくったキャラクターを生かせる」として、短編に力を入れ始めました。国民的アイドルとも言っていい「カールおじさん」は「軽い気持ちで描いたものが何故か目立つようになってしまった」と振り返ります。また、作品に温かみを与えている独特な輪郭線についても、「無心に線を引いているだけ」と謙虚に語ります。
自身について「能天気」だとおっしゃるひこねさんの絵は、見ているだけで、ほんわりとした気持ちになります。

「宇宙人」 ⓒHIKONE

若々しい感性で宇宙人やUFOを描くひこねさん。「見てくださる時は頭をカラッポにしてください。少しでも和んでいただけたら嬉しいです」と語ります。
88歳になっても、創作意欲は衰えません。「今後の目標は立てないで、楽しく仕事がしたいです」。UFOの次は何を描かれるのか楽しみです。

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■駿府博物館
「ひこねのりお展 富士山を見にお出かけ編」

所在地:静岡市駿河区登呂3-1-1 静岡  新聞放送会館別館2階
開    館:午前10時~午後5時
入館料:高校生以上800円
駐車場:駿府博物館北側駐車場(障がい者用を含む5台)

静岡新聞SBS有志による、”完全個人発信型コンテンツ”。既存の新聞・テレビ・ラジオでは報道しないネタから、偏愛する◯◯の話まで、ノンジャンルで取り上げます。読んでおくと、いつか何かの役に立つ……かも、しれません。お暇つぶしにどうぞ!

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