静岡市中心街のにぎわい創出として期待される静岡市歴史博物館がオープン2周年を迎えました。入場者が伸び悩む中、2周年の目玉展示は、400年ぶりに静岡に帰ってきた”家康の刀”です。
<社会部 大西晴季記者>
「静岡市歴史博物館です。きょうは観覧無料とあり、多くの人が訪れています」
開館から2周年を迎えた静岡市歴史博物館。館内でひと際注目を集めていたのが、先週から展示が始まった”家康の宝”「刀以南蛮鉄於駿州越前康継」です。
<静岡市歴史博物館 増田亜矢乃学芸員>
「刀の特徴としては、この長さがとても長い。80センチを超える大きな刀であるとともに、厚みも非常に厚くて迫力のある刀となっている」
徳川将軍家お抱えの刀鍛冶、初代越前康継が作ったとされる刀で、対外交易でもたらされた鉄を用いて、駿河で作られたと考えられています。徳川御三家に分配された遺品「駿府御分物」の一つで、家康の十男・頼宣に引き継がれたとされています。
<来館者>
「やっぱり綺麗。切先とか刃文、波打っているところとか、良い」
「駿府城見てきて、そのあと見たが思っていたより大きくて、すごく格好良かった」
「400年前の本物っていうのを聞いて迫力があってすごく感動した」
田辺信宏前市長の肝いり事業として、オープンした静岡市歴史博物館。中心部のにぎわい創出が期待されていますが、2023年度の来館者は目標の50万人を大きく下回るおよそ28万人にとどまりした。
今回は開館2年の目玉企画で、より多くの人に徳川家康と駿府の歴史を実感してもらおうと、静岡市が都内の刀剣商から約1800万円で購入しました。
<増田学芸員>
「資料を保管するための温度湿度を管理できる、そういった収蔵庫を備えた博物館ができたということで、このような貴重な資料を収蔵できるようになったからこそ、皆様と一緒にこういった貴重な資料を見る機会を得ることができたと思っている。ここで展示資料を見ていただいて、また自分の身近にある歴史にも目を向けていただけるようになったらいいなと思っている」
家康の刀の展示は2月2日まです。