「衆院選の投票日になっても入場券が届かない」。そうした問い合わせが静岡県の沼津市役所に100件以上寄せられていたことが分かりました。入場券無しでも投票はできましたが、「そういう問題じゃない」と住民は憤りを隠しません。
<今沢地区の住民>
「毎日毎日ポスト開けて、きょうは届いているか、きょうは届いているかって。金曜日になってまだ届かないんだよ、おかしいなって」
<東部総局 金原一隆記者>
「有権者に投票所を案内する『投票所入場券』が沼津市の今沢地区では届かなかった世帯が複数あることが分かりました」
<今沢地区の住民>
「1軒、2軒届かないっていうなら、他の郵便物といっちゃったのかなって思うけど、こことこことかなりの数だから」

取材すると、沼津市今沢地区では数十世帯に投票所入場券が届いていないことが分かってきました。
<今沢地区の住民>
「近所の人が市役所の人に電話して、『届いてないんですけど』って連絡をしたみたいなんですけど、市役所の方はいついつに発送しましたと、いう話らしいんですよ」
沼津市役所からは「すべて発送が完了している」との回答だったといいます。

<沼津市選挙管理委員会 池谷志津子事務局長>
「全体数は把握していないが、1日あたり1人の担当者で20件ほど電話をいただいているので、100件以上の問い合わせがあったと考えている」
選管への問い合わせ電話は100件以上。届いていない場所は、沼津市の松長集会所が投票所の今沢地区と松長地区でした。
<今沢地区の住民>
「市役所の人も『投票券がなくてもできますよ』って。別の人が市役所に聞いてもそう言われたって言うんですけど、そういう問題じゃないでしょ、って。一応、個人情報じゃないですか。だからもし落ちてたりなんかして、拾われたりしたのかわからないけど(郵便配達の人は)調査中って言ってました」

入場券はどこに行ったのか。日本郵便東海支社に取材したところ、「依頼された数と実際に引き受けた入場券の数が違っている可能性もあり現在、調査中」との回答でした。
<今沢地区の住民>
「(券がないと投票にいけないと)思った人も中にはいるのかな。どっかにミスがあるんだよね」
沼津市選挙管理委員会は、届かなかった世帯数の確認を急ぐとともに入場券が配達されなかった原因を調べています。