「WASABI」パーソナリティー鉄崎幹人さんに松下晴輝アナが聞きました!

WASABIパーソナリティー鉄崎幹人プレゼンツ「俺ランキング」!今回は「プロ野球 最強助っ人ベスト3」をランキング!印象に残った歴史的名シーンを振り返りながら、打者編と投手編をたっぷり紹介します。聞き手はSBSアナウンサー松下晴輝。
まずは打者編ベスト3をランキング!
3位:「バットに当たればホームラン、でも滅多に当たらない」がキャッチフレーズだったラルフ・ブライアント
鉄崎:まずは打者編から。第3位は...ラルフ・ブライアントです!! 彼は1988年から95年まで近鉄バッファーローズに所属していました。近鉄バファローズと言えばタフィ・ローズもすごかったですが、やっぱり3位はラルフ・ブライアントです!松下:おぉ〜!
鉄崎:入団のきっかけは、当時リチャード・デービスが大麻不法所持で捕まって、急きょ誰か助っ人が欲しいということで当時、中日の2軍だったブライアントが入団しました。「バットに当たればホームラン、でも滅多に当たらない」というのが彼のキャッチフレーズでした。それでもいいと金銭トレードしたら、なんと残り74試合でホームランが34本。
松下:えげつないっ!
鉄崎:中日ドラゴンズファンが地団太踏んでくやしがったという歴史がありました。
松下:(笑)。
鉄崎:そして入団翌年の1989年、優勝がかかった埼玉西武ライオンズとの天王山のダブルヘッダーでなんと、伝説の4連発!その時のピッチャーは西武が郭泰源、そして今監督の渡辺久信さんですよ。
松下:う〜ん。
鉄崎:そして当時、近鉄バッファーローズのセカンドが大石大二郎でした。結果、その年は優勝しています。
もうひとつの魅力はね、やっぱりブライアントは三振の多さもすごかった。ホームラン王を3回とっていますがシーズン通算204三振。これも日本記録です!あとエディ・マーフィに似てるってところもなんか可愛いですね。
松下:アハハハ、確かに似てますね(笑)。
2位:3年連続首位打者を獲得したアロンゾ・パウエル
鉄崎:さぁ、続いて2位は...アロンゾ・パウエルです!!松下:は〜!パウエル!?
鉄崎:1992年から97年に中日ドラゴンズに所属。外国人助っ人と言えばクロマティやラミレスが入ると思ったでしょ?でも皆さん、忘れてませんか?なんとパウエルは、6年間の通算打率が3割1分8厘です。1994年~96年には3年連続でセ・リーグ首位打者を獲得しています。3年連続で首位打者を取った外国人選手はプロ野球史上初です!さらに3年連続首位打者を獲得した打者はセ・リーグでは長嶋茂雄さんと王貞治さんの2人しかいません!3人目がパウエルですからね。どれだけすごい助っ人だったことか。パ・リーグではイチローさんだけですから。
松下:う〜ん!! なるほど。
鉄崎:ちなみに1993年に落合博満さんが巨人に移籍し、翌年あの伝説の10.8決戦がありました。勝った方が優勝というね。ただ、パウエルはけがが多く、エルボーガードを初めてプロ野球に取り入れた選手でもあります。
松下:へぇ〜!!
1位:「神」と書いてランディ・バース
鉄崎:そして映えある1位は...ランディ・バース!これしかないでしょ〜!松下:あ〜!神助っ人ですね!
鉄崎:1983年から88年に阪神タイガースに所属。言うまでもありません。伝説のバース、掛布、岡田、バックスクリーン3連発。当時の阪神ファンは「神」と書いてバースと読み、未だにこの話をします。
シーズン打率の記録保持者で3割8分9厘。すごいでしょ、この打率って。打率とホームランと打点。これがすべて1位の三冠王に2回輝きました。外国人選手では日本のプロ野球史上最多です。
松下:三冠王なんてめったにとれないですからね。普通じゃないですからね。
鉄崎:ただね、阪神タイガース入団当初は成績が悪くて、助っ人3人いたうちの1人をクビにすると言われ、そこに入りかけたのですが、コーチ陣が「いや、バースは人格者だから」ということで残留したんです。
もう一つドラマがあります。1985年、王貞治が持つシーズン55本の記録更新がかかった試合で、他の巨人のピッチャーはみんな王さんを守るために敬遠しました。しかし当時の江川卓さんだけが全球真っ向ストレート勝負だったんです。この時堀内コーチから「ストライク投げたら罰金だぞ」と言われていたのにもかかわらずそれを破った江川は勝負をして、罰金を払ったというわけです。江川かっけ~!
以上が打者3〜1位ですが、松下くんはどうですか?
松下:う〜ん、やはりバースの1位は納得です。2〜3位は好みがあると思いますが、僕はラミレスやアレックス・カブレラも外せないですね!
鉄崎:カブレラ打法を真似したもんな〜。
続いて投手編ベスト3をランキング!
3位:入団してすぐの最多球数はもちろん乱闘が面白かったバルビーノ・ガルベス
鉄崎:さぁ、続いては投手編です。これは、あえて「ドラマのある人」を選びました。早速いきます。まず3位は...バルビーノ・ガルベス。松下:おぉ〜、ガルべス!
鉄崎:入団していきなり16勝で最多勝球はもちろんすごかったけどやっぱりガルべスは乱闘が面白かった!顔が怖いのでほとんどの選手がビビってましたが、中日ドラゴンズ戦でデッドボールを与えた時、その時のバッター山崎武司さんだけは違いました。マウンドまでツカツカと行きましたからね〜。そして、あのガルベスにヘッドロックをかけたというね!あっぱれをあげてください!
松下:番組が違います(笑)。
さらに1998年の阪神タイガース戦では前代未聞の審判にボールをぶつけて退場。
松下:ガルベス事件ですね!
鉄崎:よくやった、武司ですよ!中日ファンは喜びましたよ。
鉄崎:あまりにも怒りっぽいから当時、酪農乳業協会のCMのオファーが来たんですよ。
その時のセリフが「カルシウムブソクシテマセンカ?」
「いや、お前や~」という話でございました(笑)。
松下:はははははは。
2位:2014年に史上初となるセ・パ両リーグでの30セーブを達成したデニス・サファテ
鉄崎:続いて第2位はデニス・サファテ。松下:はい、来ました〜!これは入れたい。
鉄崎:広島から西武に行き、最後は福岡ソフトバンクホークスに行きました。ソフバンの外国人ピッチャーってみんなすごいんですよね。現在のモイネロもすごいし、過去にはバンデンハーク、ファルケンボーグもいました。あと抑えで言うなら元阪神タイガースのスアレス、現在中日ドラゴンズにいるライデル・マルティネスもすごい。でもサファテはさらに上回るすごさだったんです。
なんと43イニング連続奪三振記録を持っていて、シーズン最多54セーブ記録の保持者です。2014年には史上初となるセ・パ両リーグでの30セーブを達成。この人実は熱烈なトランプ元大統領支持者でバイデンのことボロクソにこき下ろしてるんです。「バイデンなんてバカで臆病な愚か者だ」なんて言っています。そして私は思いました!なるほど!サファテは野球も政治も“タカ派”だったと。
松下:なるほどね〜うまい(笑)。
1位:中日ドラゴンズに15年間在籍した郭源治
鉄崎:続いて第1位は...。郭源治〜!! ごめんなさい(笑)。彼をどうしても入れたかった!!松下:鉄崎さんは絶対、中日で多分郭源治は入れて来るだろうと予想していましたよ。
鉄崎:すいませんっ!ちなみに松下くんはピッチャーだと誰?
松下:メッセンジャーとか!外国人で開幕投手を務めるのは、なかなかですから。
鉄崎:1981年〜96年まで中日ドラゴンズに助っ人で15年間在籍ってすごくない?
松下:もうだから、最後は日本人扱いでしたもんね。
鉄崎:当時、中日ドラゴンズと千葉ロッテマリーンズの大型トレードで落合博満がロッテから中日へ来ました。しかしその代わりに当時炎のストッパー牛島和彦さんがロッテへ行ってしまいました。そこで郭源治がストッパーに転向します。
日本と台湾の友好の懸け橋にもなっています。引退後は名古屋で台湾料理屋を経営していました。当時、記者から「あなたは台湾人ですか?日本人ですか?」と聞かれたときにこう答えています。「生んでくれた台湾はお母さん、育ててくれた日本はお父さん、でも僕は野球人」と。郭源治、ええこと言うやん...。
松下:かっこいいですね!
さぁ、では最後に1988年、今日勝てば優勝という時の試合の実況を再現させていただきます。
松下:おぉ‼
鉄崎:「さぁ6年ぶり4回目の優勝目前のドラゴンズ。マウンド上は抑えの切り札 郭源治、バッターはヤクルトの秦信二、カウントはツーエンドワン。郭はもう泣いています!あ、マウンドで郭が泣いている!さぁ4球目を投げた!空振り三振~!試合終了~。この瞬間、ドラゴンズの6年ぶり4回目、名古屋球場では昭和49年ぶりの優勝が決まりました~~!さぁ星野監督の胴上げが始まります〜!!」
こんな日はもう来ないんでしょうか...。
松下:来ますよ、来ます来ます!
鉄崎:最後はちょっと泣けてきました。以上「プロ野球 最強助っ人ベスト3」でした。
※2024年7 月16日にSBSラジオWASABIで放送したものを編集しています。