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アマチュアサッカー界の王者ホンダFCは“Jリーグの門番” 熱烈サポーターが語るチームの魅力とは

SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」の新コーナー「サポーターさんいらっしゃい!」に、日本フットボールリーグ(JFL)で4年ぶりに優勝したHondaFCのサポーター黒田貴紀さんをお招きしました。聞き手はパーソナリティのペナルティ・ヒデさんと鬼頭里枝さん。

鬼頭:新コーナー、「サポーターさんいらっしゃい!」は、毎回様々なサッカーチームをこよなく愛する熱いサポーターさんにご登場いただきます。

ヒデ:記念すべき初回のゲストはこの方です。

黒田:浜松市から来ました黒田貴紀といいます。

ヒデ:ちなみに、サポーター歴はどれぐらいですか。

黒田:27年目になりました。

ヒデ:好きになったきっかけは。

黒田:私の母が本田技研浜松製作所の売店に勤めていたときに、選手や監督がおやつを買いに来たという話をよく聞いていました。当時の宮本征勝監督が、おやつを買ってきても全部選手に食われちゃうって言って。そんなこぼれ話を聞いていたので、試合に行ったんです。

ヒデ:それがおいくつの時?。

黒田:高校1年生ですね。最初に見た試合は負けたんですよ。呂比須ワグナーさんと、浜松開誠館高校の監督の青嶋文明さんたちがいて、遠州灘の海浜公園で、2-3で負けたんです。で、次は勝つぞと思って、その年の最終戦を見に行ったんです。それが優勝決定の試合だった。

選手は仕事とサッカー両立

鬼頭:そもそもJFLは、Jリーグとまた違うんですよね。

黒田:J1、J2、J3があって、その下にJFLがあります。

鬼頭:普通はピラミッドの上を目指していくところを、ホンダは目指さないんですよね。

黒田:選手は本田技研浜松製作所の従業員。社員のサッカー部として始まってるので、選手みんな半日は仕事して、午後から練習。

ヒデ:そこからJリーグ入りしたチームはたくさんあるのに、その中でもホンダはずっとそれでいこうと。これはサポーターとしてはどう思ってるんですか。

黒田:Honda FCは、よくJリーグへの門番なんて言われますけど、そうやってJリーグに上がりたいチームに対して、「俺が横綱相撲で稽古つけてやる」みたいなところが好きなんですよ。

ヒデ:ジャイアントキリング的なこともしてきたチームですもんね。

小林監督が入場ゲートでお出迎え


鬼頭:リスナーから「26日の試合、都田に静岡市から5年ぶりに行った者です。試合内容以外でチームに驚いた点を3つお伝えさせてください」ときています。まず1つ目。小学生未満の割合がだいぶ増えた。

黒田:選手の家族も結構見に来てるので、赤ちゃん連れたり。試合が終わると、一緒に手を繋いでグラウンドに降りて、写真を撮ったりしています。

鬼頭:そして2つ目。小林秀多監督が試合の1時間前くらいに入場の門でお出迎えをしてくれる。

黒田:今年の5月に天皇杯の1回戦があったんですけど、そのときも、みんなバスに乗って帰る時に小林監督が来てくれて、「今日は応援ありがとうございました」って挨拶してくれたんです。すごい素敵な監督です。

鬼頭:そして3つ目。警備員を要所に配置されていて、観客の方の善意で運営もされている。

黒田:サポーターも従業員の方もボランティアをしています。本当にもう会社全体のチームだと思います。

ヒデ:4年ぶり10回目の優勝。もちろんそのときは黒田さんもいらっしゃった?

黒田:現地で見てました。ほっとしました。「選手笑ってる、良かったな。スタッフもお疲れ様でした」って。

鬼頭:こんなメールもきています。「(ヒデさんの)大学の後輩の背番号5番、鈴木雄也さんをゲストに呼んであげてください」と。

黒田:雄也さん、MVP2回とってます。

ヒデ:どんな選手ですか。

黒田:雄也さんは、練習見てると、特別待遇なんです。監督が選手を集めてしゃべってるのに、雄也さん1人ストレッチしてるんですよ。聞いてはいるんだけどストレッチしてて、雄也さんには許されてるんだなと思って。

鬼頭:そんなところ見てるサポーターの人います?目の付け所がすごい。

2007年天皇杯、3連続ジャイアントキリング


鬼頭:特にご自身が応援している選手は?

黒田:一人目は八戸雄太選手。ずっとサイドバックやってたんですけど、今年はセンターバックが多かったりして、また違った持ち味を見せてくれました。

鬼頭:そしてもう一人は?

黒田:3年目のゴールキーパー安原哲平選手。ホンダって大卒の選手ばかりなので、高卒って3人しかいないんですけど、その高卒の選手の1人です。大卒と同じフィールドで競争するっていうのは大変だろうと思うんですが、腐らずにずっと黙々と練習していて、応援したいなと思います。

ヒデ:長い歴史を見てきた黒田さんが印象に残ってるシーンは。

黒田:2007年の天皇杯は、ジャイアントキリングがずっと続きました。3回戦に名波浩さんがいた東京ヴェルディに勝って、4回戦に北嶋秀朗さんとか李忠成さんがいた柏レイソルに勝って、5回戦で名古屋グランパスと雨の中で戦ったんです。その試合は1人退場になったけど、2-0で勝ってるんです。ベスト8でした。

ヒデ:雨の中でこびりついた記憶ですよね。すごいことじゃないですか。ベスト8までいけると思ってました?

黒田:正直、もう今回で終わりかな、今回で終わりかなと。また勝った、また勝った、また勝った、で、鹿島アントラーズに負けたんです。その時にホンダは、今コーチやってる糸数昌太さんが退場になって、10-11で延長戦になって、柳沢敦さんに取られたんです。

ヒデ:リスナーから。「ホンダの試合の応援に、遠くへは何県まで行きましたか」

黒田:ホンダの中で言えば、青森県と、鹿児島県ですね。でもそこまで行っても、ホンダのサポーターはいるんです。どこまでも行くんです、みんな。

「熱い気持ちが分かったよ、黒田さん」


鬼頭:ホンダサポさんってどのくらいの軍団でいつも動いてらっしゃるんですか。

黒田:Rossoさんっていう大きなサポート軍団は、ホームだと多分何十人っていらっしゃるんですけど、アウェイでも大体5人、10人ぐらいいらっしゃって、愛知県だったりすると、普段と同じぐらいいらっしゃる。

鬼頭:黒田さんは普段どういう動きをされてるんですか。

黒田:僕は1人でスタンドで見ています。大体馴染みの人がいるので、馴染みの方とああでもない、こうでもない言いながら見ています。

ヒデ:これを機に増やさないといけないから、ホンダの魅力をお願いします。

黒田:ホンダはやっぱり強い。常に勝つ。

ヒデ:では最後に、黒田さんにとってHonda FCとは。

黒田:Honda FCは、ともに喜びともに悲しみ、やっぱり心を励ましてくれるというか、心強い。「よし頑張ろう」って思わせてくれる、そんな存在ですね。

ヒデ:素晴らしい。熱い気持ちが分かったよ、黒田さん。これからもHonda FCのために生き、Honda FCを応援し続けてください!
シズサカ シズサカ

サッカー大好き芸人、ペナルティ・ヒデと、サッカー中継のリポーターとしても活躍する鬼頭里枝の2人がお送りする番組。Jリーグから海外サッカー、ユース世代、障がい者サッカーなど幅広くスポットを当て、サッカーを通して静岡を盛り上げます。目指すは「サッカー王国静岡の復権」です!

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