「ふざけんな」「ようやく漁ができるようになったのに…」漁師も怒り 水揚げされた伊勢エビの盗難相次ぐ 土石流被害から復活の港で=静岡・熱海市
10~11月にわたり、静岡県熱海市の伊豆山港で、水揚げされた伊勢エビの盗難が相次いでいることがわかりました。特産の伊勢エビを守ろうと警察は捜査を進めています。
<伊勢エビ漁師 川口勝美さん>
「こういう感じで吊るしてあって、疑ってもなかったから、普通にあげて中身がない」
熱海市の伊豆山港で32年、伊勢エビ漁に携わる川口さん。10月15日、盗難被害にあいました。かご網に入れた出荷前の生きた伊勢エビ約5kgがなくなっていたのです。11月6日には、別の漁師のかご網からも約10kgの伊勢エビが盗まれました。
<伊勢エビ漁師 川口勝美さん>
「ふざけんなだよね。こっちだって一生懸命生活してる訳だから」
なぜ、伊勢エビが盗まれるのか。背景にあるのが価格の高騰です。伊勢エビは近年、漁獲量が減少していて、それに伴い、価格は上昇しているのです。
<競り落とした業者>
Q.高いですか?
「ここに来て上がってきたね。いままでもっと安かったけどね」
<干物加工業者>
「暮れに使うところもあるし、正月用にも確保したいし」
伊豆山港は2年前、土石流によって大きなダメージを負いました。2023年は他の港に比べ、伊勢エビ漁が好調だっただけに地元の漁師は肩を落とします。
<伊豆山漁業会 松本早人代表>
「去年、今年と伊勢エビ漁がやれるようになって、こういう新たな問題が出てきた」
警察は盗まれた際の状況から伊勢エビ漁に詳しい者の犯行とみて、パトロールを強化するとともに犯人逮捕へ捜査を進めています。
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