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常葉大橘の大型FW久高が貴重な追加点!「親に恩返しがしたい」〈全国高校サッカー選手権静岡県大会〉

全国高校サッカー選手権静岡県大会(県サッカー協会、県高体連、静岡新聞社など主催)は7日、竜洋スポーツ公園などで1次トーナメント4回戦11試合を行った。第3シード常葉大橘は3−0で浜松工業を破り、決勝トーナメントに進んだ。

常葉大橘のFW久高、鮮やかヘッドで追加点

常葉大橘−浜松工業 追加点を決めて喜ぶ常葉大橘の久高(右)


1点リードで迎えた後半1分だった。常葉大橘の右サイドから鋭いアーリークロスが上がった。ファーサイドに走り込んでいたのは、184センチの長身FW久高秀(常葉大橘中出身)。相手守備陣の背後から現れ、頭を突き出すヘディングシュートでネットを揺らした。

常葉大橘は前半2分にオウンゴールで先制したものの、浜松工業のプレスに苦しみ、主導権を握りきれずにいた。「前半はなかなか追加点が取れず、苦しい時間が続いたけれど、あきらめずにずっとゴールを狙っていた。後半の始めに自分が一発取れてよかった」。2戦連発のゴールを決めたストライカーは人差し指を突き上げて、仲間の胸に飛び込んだ。

高さと体の強さを生かしたポストプレーが持ち味だが、足元のやわらかさも兼ね備える。足の裏を使ったドリブルで軽やかに相手をかわし、ゲームを組み立てる場面も。「小さい頃からずっとドリブルが好きだった」

吉原第一ジュニアクラブから強豪校に憧れて常葉大橘中に進み、富士市内の自宅から電車通学を続けてきた。朝練の日は午前5時15分富士駅発の電車に乗るために、弁当づくりを終えた母親がいつも富士駅まで送ってくれた。

「幼い頃から好きなことをやらせてもらってきた。高校選手権を自分の一番の目標にしてきたので、母親にゴールで恩返しがしたい。ここからが勝負です」。難敵が待ち構える決勝トーナメントを力強く見据えた。

〈常葉大橘・FW久高秀〉
前半は緊張してうまくいかなかった(笑)。日頃からトラップやパスは意識して練習している。決勝トーナメントからが勝負だと思っている。上のチーム相手に自分がどう活躍できるか。そこの評価が一番大切だと思っているので、このままゴールをとってエコパに行きたい」

〈常葉大橘・新井裕二監督〉
「相手チームに良い選手がいて、前半はボールを収められてしまった。後半は修正してやってくれた。今年のチームはみんなで戦わないと勝てないチーム。目標は当然全国出場だが、今の立ち位置を考えるとプリンスリーグのチームに一泡吹かせるのが1つの目標かなと思う」
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