J2藤枝の小笠原、「インタビュアーが泣いていたので」
8試合白星がなかったJ2藤枝MYFCを救ったのはDF小笠原佳祐選手でした。古巣の熊本との試合で決勝ゴールを挙げ、直後のヒーローインタビューで感極まったように見えましたが、「先に顔見知りのインタビュアーが泣いていたのでつられてしまった」と舞台裏を明かしました。
2-0で快勝した熊本戦で、小笠原選手は後半24分、コーナーキックからの折り返しを冷静に右足で決めました。前に3人相手DFがいましたが、「ボールが抜けてくるのが、一直線に見えていた。何も考えずシュートし、ゴールも見てなかった」と振り返りました。
“天国から地獄”を経験した地で成長示す
感極まったのには理由がありました。熊本がJ3を戦っていた2021年最終戦、小笠原選手は先発出場し、チームは優勝してJ2昇格を決めましたが、直後に来季の契約を結ばないと通告されました。同じ熊本のホーム「えがお健康スタジアム」で、今は藤枝のユニホームを着てプレーしながら天国から地獄を味わった経験を試合中から思い出していました。熊本の経営陣、強化部に対し、「『(自分と契約せず)惜しいことをした』って思ってもらえれば。成長した姿を見せられたかな」と心境を明かします。次は首位を走る町田との一戦。「自分の価値を上げるのにいい相手」と決意を新たにしました。