【静岡フィルハーモニー管弦楽団の特別演奏会】「心の安寧」届けたピアノ

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、9月2日に静岡市葵区の静岡市民文化会館大ホールで開かれた静岡フィルハーモニー管弦楽団の特別演奏会。指揮者の篠崎靖男さん、ロシア出身のピアニスト、エヴァ・ゲヴォルギャンさんを迎えた特別プログラム。

ラフマニノフが20代後半に作った「ピアノ協奏曲第2番」。技巧を凝らした1901年の初演曲を、2004年生まれのモスクワ音楽院の〝後輩〟が奏でるという構図が興味深い。独特のテンポを持つエヴァさんの個性は、特に第2楽章「アダージョ・ソステヌート」できらめきを放った。一音一音を丁寧に置くような冒頭、一瞬の静寂後の鍵盤を幅広く使ったロマンティックな旋律、しっとりした余韻を残すエンディング。観客席にも「心の安寧」をもたらした。

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1