現場の様子をスマホで送信! 110番映像通報システム

10月1日から全国の警察で試験導入された「110番映像通報システム」について、静岡県警察本部 通信指令課の土井義輝さんに、SBSアナウンサー牧野克彦がお話をうかがいました。
※10月12日にSBSラジオ「IPPO」で放送したものを編集しています。

静岡県内「110番」は2分45秒に1件

牧野:まずは、110番通報は年間でどのくらいあるものでしょうか?

土井:静岡県内の2021年の110番通報は、およそ19万1000件でした。一日平均にするとおよそ520件、2分45秒に1件の割合で110番がかけられた計算になります。

牧野:静岡県だけでもけっこう多いですね。どういう通報が多いんですか?

土井:最も多いのは交通事故などの通報で、およそ8万4000件ありました。

現場の映像・画像をスマホなどから送信

牧野:10月から試験導入された「110番映像通報システム」について教えてください。

土井:110番をした通報者が、スマートフォンまたはタブレット端末から事件・事故などの映像や画像を送信できるシステムです。警察が通報内容に応じて必要性を判断し、通報者の同意を得た上で行います。

牧野:必要性がある時にということですね。

土井:具体的には、通報者の同意を得たら、警察担当者がSMS(ショート・メッセージ・サービス)を利用して、スマートフォン等に専用URLを送信します。

通報者は専用URLにアクセスし、警察担当者が教えるアクセスコードを入力すると、撮影する際の留意事項が表示されます。確認して良ければボタンを押し、画面を進めると撮影が開始されます。ただし、通信料金は通報者の負担となります。

通報者は、スマートフォン等のカメラ機能を用いて撮影した映像等に加えて、あらかじめ撮影した映像等を送信することができます。

牧野:通報者が焦っていると言葉で説明するのは難しいですから、映像もあると伝わりやすくなりそうですね。

土井:電話の音声だけではわかりにくい現場の様子を、通報者の方から送信される映像や画像でも確認することで、110番通報への迅速・的確な対応が可能となります。原則として、映像や画像を取得した日の翌日から7日間で自動削除されます。

牧野:専用のアプリなどは必要ですか。

土井:必要ありません。一般的には、カメラ機能付きのスマートフォンであれば利用できます。一部対応していない機種やOSのバージョンもあり、設定によっては利用できない場合もあります。

牧野:日本語が苦手な外国人の方も使えますか?

土井:英語、中国語、韓国語に対応しています。画面上の文字が日本語から外国語に切り替わります。

急ぎでない要望・相談は「#9110」

牧野:110番通報について、知っておいてほしいことやお願いはありますか。

土井:静岡県警のホームページにも「110番映像通報システム」について掲載していますので、ぜひご覧ください。事件や事故に遭ったり、目撃した場合は「こんなことで110番したら迷惑ではないか」と躊躇することがあるかもしれませんが、素早い110番通報をお願いします。

ただし、110番は緊急通報ですので、不要不急な通報はやめていただきたいと思います。施設などの連絡先の問い合わせや、警察への要望・相談などの急を要しない通報が全体の約3割を占めています。急ぎでない通報は、最寄りの警察署または警察総合相談ダイヤル「#9110」をご利用ください。

牧野:急ぎのものは110番、急ぎではない要望や相談は「#9110」ですね。ありがとうございました。

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