あなたの静岡新聞
▶ 新聞購読者向けサービス「静岡新聞DIGITAL」のご案内
あなたの静岡新聞とは?
有料プラン

テーマ : 経済しずおか

茶況(5月13日)仕入れ終盤 活気欠く 静岡県産一茶取引

 静岡市中と静岡茶市場の県産一茶は、仕入れを終える問屋が相次ぎ、先週末から週明けにかけての取引は活気を欠いた。500円前後の底値は下げ止りつつあるが、二茶の代用買いとの観測も出ている。このため、二茶需要はいまだに見通しが立たず、生産側は計画に苦心する。
 東部は500円台後半から400円台後半が中心。市中に見本を届けた富士の生産者は「生産のめどは見えてきたが、相場の底はまだ見えない」とこぼした。
 ドリンク関連の需要で番茶に引き合いはあるが、各産地とも相場は500円から400円周辺で軟調。あっせん業者は「需要はあるはずなのに、それでも問屋は値押ししてくる。ここにきて生産者の意欲は底に落ちている」と語り、買い手市場の現状を憂いた。
静岡茶市場一番荒茶相場(キロ・円)
▽成立 29, 193キロ(県内23, 335キロ、県外5, 858キロ)
 賤機 5, 000~1, 500
 大川 7, 500~1, 000
鹿児島県茶市場(キロ・円)
▽煎茶上場 22, 181キロ
      2, 345~319(平均813)


 藤枝 JA大井川藤枝工場は4工場から6口747キロが上場。このうち、468キロが棒茶だった。3300~900円で取引された。高値は藤枝かおり。週内に一茶の生産が終わる。
 島田、金谷、川根 島田は1300~1100円の取引が中心。伊久美を残してほとんどの工場が一茶生産を終え、伊久美も16日前後で終了する見通し。JA川根センターには9口1726キロが上場し、平均単価は1250円だった。
 榛原、相良 牧之原市内のある生産者は一茶生産について「取引価格の低下に加え、燃料費の高騰もあって厳しかった。この状況が来年も続くなら、もうやっていけない」と話した。
 掛川、小笠 掛川茶市場には生産を継続する工場から被覆茶や番茶が持ち込まれたが、出回りは限定的だった。多くの工場が生産を終えた12日時点で、今期の出回り量は36万523キロだった。
 袋井、森 袋井では一部の工場を除き、ほとんどの工場で一茶の生産が終了した。生産者の一人は「二茶の生産開始は現時点では6月10日前後とみている」と話す。

いい茶0
▶ 追っかけ通知メールを受信する

経済しずおかの記事一覧

他の追っかけを読む