「法律は人間が作ったもの。人間らしく訂正や改正をしていただきたい」再審法改正案めぐり自民党と法務省が対立 袴田ひで子さんも訴え「再審開始まで9年も待たされるとは思わなかった」

再審無罪になった袴田巖さんの場合では開始まで9年の歳月

刑事裁判のやり直し「再審」制度のあり方が今、大きな岐路に立っています。法務省は4月15日、再審法の修正案を示しましたが、自民党議員からの反発が強く、意見集約には至りませんでした。

<袴田ひで子さん>
「法律は神様が作ったものではない、人間が作ったものですから、人間らしく訂正や改正をきちっとしていただきたい」

袴田巖さんの姉・ひで子さんが、訴え続ける再審法の改正は今、重要な局面を迎えています。

「再審」制度を見直すための刑事訴訟法の改正案をめぐっては、今、自民党内で法案審査が行われています。

しかし、法務省が示した改正案が受け入れられない事態が続いています。

<自民党 稲田朋美衆院議員>
「何も1ミリも私たちの言うこと聞かないじゃないですか。ほとんどの議員が抗告禁止って言っているにもかかわらず、それを全く無視をしている」

焦点は「検察の抗告」

焦点は「検察の抗告」を禁止するか、維持するかです。

一家4人殺害事件で再審無罪となった袴田巖さんの場合、2014年に静岡地裁で再審開始の決定が出たものの、検察の抗告もあり、再審開始までに9年もの時間がかかりました。

<袴田ひで子さん>
「(2014年の再審開始決定から)再審開始まで9年も待たされるとは思わなかった。たまたま私たちは元気で生きていたから、巖が生きているうちに再審開始になったけど、今はそんなことを言っている暇はないの。法務省の人には考えていただきたい」

法務省の修正案に「ふざけるな」4時間の会議も結論先送り

反発を受けた法務省は15日、修正案を自民党の会議で示しましたが、焦点となる検察の抗告については維持したままでした。

<自民党 井出庸生衆議院議員>
「自民党は法務省のためにあるんじゃないんだよ。国民のためにあるんだぞ。忘れるなよ」

議員らが求める抗告の全面禁止は盛り込まれず、4時間にも及ぶ会議の末、結論は先送りされました。

<自民党司法制度調査会 鈴木馨祐会長>
「基礎的、基幹的な法律である刑事訴訟法ですので、法の信頼性というものが極めて大事ですので、様々な観点からどういったものがふさわしいのか、今後、議論がされると思う」

検察の抗告権をめぐる溝は依然として深いままです。

法務省と自民党の間で異例の事態となっている再審法の改正ですが、地裁で再審開始を決定しても検察官が不服を申し立てる「抗告」については依然、維持。

審理の長期化を避けるため裁判所が抗告の是非を審理する期間を「1年以内」とする努力義務を設けました。

しかし、議員側が一貫して必要性を訴える抗告の全面禁止は記載されず、改正案提出を巡る議論は、着地点が見えていません。

次回の会議は20日に開かれる予定です。

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