
8月11日は山の日です。富士山の静岡県側では、2025年の夏山シーズンから登山規制をスタートしました。山開きから1か月が経ったいま、登山客は規制をどう受け止めているのでしょうか。
<登山客>
「頂上まで頑張るぞ」
この夏休み、富士宮口五合目には、多くの登山客が訪れています。2025年、静岡県側では新たな登山規制が始まり、▼富士山のルールなどの事前学習を済ませること、▼1人4000円の入山料納付、▼午後2時から翌朝午前3時までの入山には山小屋の宿泊予約が必要、という3つの条件を満たすことが必要になりました。
この日、親子3人が入山手続きをしていました。
<母親>
「ダウンロードか。どれかな。それを見せて」
<息子>
「お願いします」
<父親>
「腕にそういうのを付けるんだ」
初めてでもスムーズにできたようです。
<母親>
Q.登録とかどうでしたか?
「一緒にやりながらどうやってやるのかなと教えてもらいながらやりました」
<息子>
「そんなに難しくはなかった」
2025年から始まった登山規制について登山客は。
<登山客>
「どんどん規制していったほうが国のためにもいいと思うので僕は賛成です」
Q.入山料4000円はどう思いましたか
「安いんじゃないですかね。USJとかディズニーとかもっと高かったりするので、二日間もいれて4000円なら安いと思います」
<登山客>
Q.登山規制について
「弾丸登山とか軽装の人もチェックしてもらえるのでいいことだと思います」
Q.入山料について
入山料4000円は確かに高いと思いますけど、それで安全が叶って山もそういうお金で整備もしてもらえるんだったら」
県によりますと、8月7日現在、アプリを使って入山証を取得した人は5万3923人で、大きな混乱はないとしています。
<県富士山世界遺産課 池ヶ谷達也班長>
「どれだけ混雑するかとかが、なかなか見込めない中で始めたところなんですけれども、概ね1か月たった中で、現場での運用で大きなトラブルは起きていないと聞いておりますので。マナーを守らない方の登山の件数は減っているということで、一定の効果は得られているのかなと思います」
一方で、登山規制によりこんな現象が。午後2時からは山小屋の宿泊予約をした人だけしか入山することができないため、五合目を訪れる人が減ってしまったといいます。
<東富士山荘 米山千晴さん>
「弾丸登山の抑制にはなっている、確かにね。ただ弾丸登山だけではなく、純然たるご来光を見に行きたいという方々の芽もつぶしてしまっているというのもあると思うけどね。100%じゃないにしても、改善するべきはするべきだと思うし」
初めての登山規制で迎えた2025年の富士山。いまのところ目立った混乱はなさそうですが、マナーの徹底など今後も課題の検証が必要です。