藤枝順心高サッカー部の主将2人が今夏の全国総体優勝を振り返る!一番苦しかった試合は… 日本一の景色は…

SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」に、全国高校総体女子サッカーで優勝した藤枝順心高校サッカー部の皆さんを迎えました。聞き手はパーソナリティのペナルティ・ヒデさんと鬼頭里枝さんです。

鬼頭:お越しいただいたのは藤枝順心高の中村翔(かける)監督と、2人のキャプテン、大川和流(なる)さんと久保田真生さんです。

ヒデ:優勝おめでとうございます!有言実行でした。今大会を振り返って、いかがですか。

中村:インターハイはチームとしてもまだ成熟していない段階なので、夏の暑さなどいろいろなものが影響してすごく難しかったです。5日間で4試合を戦わなければいけないので、コンディションの部分は圧倒的に冬よりも難しい大会なんです。

北海道での開催でしたが、気温はここ数年で一番暑いんじゃないかと言われているタイミングでした。35度ぐらい普通にありました。

ヒデ:キャプテン大川さん、優勝したお気持ちは。

大川:率直に嬉しかったんですが、やっぱり自分たちの代で日本一って考えると、驚きの方が大きいです。

久保田「1回戦は緊張しました」

ヒデ:特に苦しかったことは。

大川:初戦の難しさは昨年からわかってたことですが、今年も同様に自分たちらしいサッカーができなくて難しかったです。

ヒデ:どうしても初戦は硬くなったりしますからね。

中村:特に1回戦の相手が優勝候補と言われている大阪学芸高校で、事実上の決勝戦と言う方もいました。いろいろな部分のプレッシャーが選手にはあったんじゃないかなと思います。

ヒデ:1回戦はどのあたりが難しかったですか。

久保田:試合前に緊張して、思うようにプレーができなかったです。

鬼頭:藤枝順心で特徴的なことはキャプテンが2人いること。監督の考えなんですか。

中村:そうですね。今年2人にしたのは人数が昨年より増えてることもありました。

部員77人をまとめる


鬼頭:部員は何人ですか。

中村:77人です。部員が増えたこともあって、キャプテン1人にかかる負担を軽減してあげたかった。この2人にはそれぞれ違う良さがあるので、お互いを引き立て合いながら、チームを作ってほしかった。それぞれの良さを一つにするために、あえて違うタイプの2人をキャプテンにしました。

ヒデ:和流ちゃんの思う真生ちゃんの良さってどこ?

大川:常に明るくて、チームのムードメーカーなところです。

ヒデ:真生ちゃんからしたらどう?

久保田:真面目で全部いろいろやってくれます。

ヒデ:いいバランスですね。意見がぶつかってしまうこともありそうですけど、うまいことやってる2人なんでしょうね。

中村:そうですね。本当にタイプが違う。すごくいいバランスを保ってやってくれていると思います。

ボールポゼッションだけではない

鬼頭:1回戦で対戦した、優勝候補の大阪学芸高校はどんなチームでしたか。

中村:本当に力のある学校で、一番難しくなるんじゃないかと僕らスタッフは予想していました。正直そういうところと1回戦で当たった方がいいなと毎年思っている僕としては、「よしっ」と。

ヒデ:優勝候補同士の対戦で、最後は何が決め手になったんですか。

中村:やっぱり柔軟性ですかね。順心にはボールポゼッションを中心にして攻めていくイメージがあると思いますが、今回の1回戦のように相手が対策してきたりして、試合によってはできないこともある。自分たちの良さを消してくる。その中でいかに時間帯など含めて「考えてサッカーができるか」という部分で、最終的に勝利に繋がったのかなと思います。

ヒデ:フレキシブルに対応できるような能力や、そこまでの技術の練習があったんでしょう。

ドラマチックだった準決勝


鬼頭:準決勝でも神奈川の星槎国際湘南高校に一度は逆転されましたが、ラストプレーで追いついてPKで勝った。ちょっとドラマチックですね。

大川:前半は自分たちのペースで進めてたんですが、後半に入ってから相手に押し込まれました。自分はセンターバックをやってるんですが、やっぱり後ろも安定せず、結構やられてしまいました。

そこでフォワードの選手が追いついてくれたのは本当にありがたかったですし、PKの練習はしていたので、自信はありました。

どんなPK練習してる?

鬼頭:PKの練習って何をするんですか。

中村:普通の練習後にチームに分かれて順番を決めて、本番のPK戦のようにやっています。

鬼頭:キッカーの順番はどうやって決めるの?

中村:全部スタッフで決めます。それまでの練習の中で決定率の高かった子たちを選んでます。

鬼頭:決勝は宮城の聖和学園と対戦。久保田キャプテンのドリブル突破からのゴールもあって3-0でした。

中村:大会を通じて一番いいゲームをしたんじゃないかな。勝っても負けても最後のゲームだから、自分たちのベストゲームをしようと言って送り出しました。

鬼頭:日本一の景色はどうでしたか。

久保田:最後の試合、すごい楽しくできたのでよかったです。

ヒデ:監督はほっとしたという部分もあるでしょうね。

中村:正直、驚きの方が大きかったですね。昨年度の全日本高校女子選手権で優勝したこともあって、どのチームも順心を研究して戦ってくる。チームのスタート時から、それを上回れる、相手がやってくることを逆手に取ってできるチームになろうと言ってきました。クレバーにできなきゃいけないし、インテリジェンスも持たなきゃいけない。

ヒデ:老舗のチームだけど、常に新しいものを取り入れてる。そりゃ大きくなるわな。

順心を選んだ理由


鬼頭:大川選手は茨城の出身ですが、なぜ順心にしようと思ったんですか。

大川:小学6年生の時に初めて高校サッカーを見て、そのときに優勝したのが藤枝順心でした。そこから順心にしか目がいかなくて、ずっと試合を見て、練習会も行って、絶対ここに決めようって思いました。

ヒデ:すごいね。それが叶ってキャプテンまで。相当努力をなさったんでしょうね。

鬼頭:神奈川出身の真生ちゃんはなぜ?

久保田:高校サッカーと言えば順心というイメージが強かったのと、練習会に行ってすごいレベルが高かったので、ここにしようと決めました。

ヒデ:15歳の女の子がすべてを捧げるという覚悟を持って来る。監督はそういった子たちをずっと見てきてる中でも、この2人には強いものを感じましたか。

中村:そうですね。そういったものもあってキャプテンに指名しました。

ファイナルズに向けて

鬼頭:今回のワールドカップでも順心の先輩が2人いらっしゃいました。杉田妃和選手と千葉玲海菜選手ですね。

大川:2人ともキャプテンをやってた選手で、チームを勝利に導けるし、周りからも頼られる存在だったと思います。自分もそういう選手を目標にしたいなって思ってます。

鬼頭:次の大会は、埼玉県で9月18日に行われる「U-18女子サッカーファイナルズ2023」。これはどういう大会ですか。

中村:高校の日本一とクラブの日本一が頂上決戦で戦います。

ヒデ:部活出身の僕としては部活をやってる皆さんに勝っていただきたい。どうですか、監督。

中村:もちろんそれを狙っていきますし、やるからにはどの大会もチャンピオンを目指してやっていきたいと思います。

「応援がモチベーション」


鬼頭:冬には選手権もあって、優勝すれば2連覇です。

ヒデ:2連覇はすごいぞ。どうですか、キャプテン。

大川:もちろん勝ちに行くつもりです。

久保田:まずはファイナルズで勝って、良かったところを選手権でも生かして、改善できるところは改善して、優勝できるように頑張りたいですね。

ヒデ:監督、最後にリスナーの皆さんにもコメントをお願いします。

中村:皆さんの応援は、選手たちが頑張るモチベーションになっています。静岡の皆さん、順心を応援してくださる皆さんとともに、優勝の喜びを分かち合えるように、今後も頑張っていきたいと思います。

ヒデ:たくさんのリスナーから応援メッセージいただいてます。やっぱり地元の誇りですよ。

サッカー大好き芸人、ペナルティ・ヒデと、サッカー中継のリポーターとしても活躍する鬼頭里枝の2人がお送りする番組。Jリーグから海外サッカー、ユース世代、障がい者サッカーなど幅広くスポットを当て、サッカーを通して静岡を盛り上げます。目指すは「サッカー王国静岡の復権」です!

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