どうなる? 静岡・城北公園
静岡市葵区の中心部で、地域住民の憩いの場になっている城北公園。今、民間活力を活かしたカフェの設置や駐車場の整備が計画されています。一方で、市の計画の見直しを求める市民団体も立ち上がりました。城北公園の現状と整備計画についてまとめました。
〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・石岡美来〉
樹木伐採懸念 見直し求め有志が会
静岡市が民間資金を活用して進める城北公園(葵区)の整備を巡り、地元住民から樹木の伐採を懸念する声が上がっている。6日には有志が現地でワークショップを開き、市に計画の見直しを求めて新たな組織を立ち上げた。
ワークショップには地元住民ら40人余りが参加した。整備計画の図面を見ながら公園内を歩き、市民の声を反映させた公園づくりに向け「みんなで考えよう!城北公園の会」を発足させた。会長に就いた高木敦子さん(57)は「計画を知らない住民が多い。豊かな緑を生かした公園にするため、市と建設的な議論を進めていきたい」と呼び掛けた。
市が活用するのは公募設置管理制度(パークPFI)と呼ばれる仕組み。民間事業者に収益施設の設置を認め、公園整備費用の一部を負担してもらう。
〈2021.6.7 あなたの静岡新聞〉 ⇒元記事
城北公園ってどんなところ? どう変わる?
城北公園は静岡市葵区大岩本町に位置する公園。1980年開園で、年間約32万人が利用する中央図書館も立地している。シンボルは公園中央にある花時計。
城北公園再整備のコンセプトは、民間事業者のアイデアにより公園の魅力を向上させ「市外からの来街者の増加」と「地域経済の活性化」につなげ、ワクワクドキドキするまちづくりを促進すること。新施設として飲食店や子育て支援施設などを設置することを想定している。合わせて駐車場も整備し利便性の向上を図る。
※動画はSBSテレビ動画ニュース(DoGASから)
静岡市、城北公園にスタバ 設置予定者決定、6月に協定
静岡市は2日までに、同市葵区の城北公園で運営する飲食施設の公募について、スターバックスコーヒーの出店などを提案した企業グループ「つなぐ公園プロジェクト」(代表法人・フジ都市開発)に設置予定者が決定したと公表した。提案内容などの詳細を詰めた上で6月に実施協定を結び、正式に事業者を決定する。オープンは2022年6月の予定。
市は民間事業者に収益施設の設置を認め、公園整備費用の一部を負担してもらう「パークPFI」制度を活用し、昨年12月に公募条件を公表した。カフェなど飲食施設の設置を必須とし、公園利用者にも対応した48台分の無料駐車場の整備を求めた。市は3千万円を上限に整備費を負担する。
〈2021.4.3 あなたの静岡新聞〉 ⇒元記事
パークPFIとは
PFIは「Private Finance Initiative」 の略で、直訳すると「民間による資金の主導権」。公共施設を民間企業の知恵やスキルを活かして運営し、公共サービスをより活性化させることを目指す。県内では袋井市の総合体育館「さわやかアリーナ」や静岡市清水区の清水文化会館マリナートがPFI方式で完成した。