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グルメイベントも開催中 焼津ミナミマグロの魅力は

 焼津魚市場が取り扱う天然のミナミマグロ。「赤いダイヤ」とも呼ばれ、濃厚な味わいが人気です。焼津市では9月までミナミマグロを楽しむグルメイベントが開催中で、解体ショーなどを3Dモデルで紹介する仮想空間(VR)イベントも予定されています。焼津ミナミマグロに関する情報をまとめました。
 〈キュレーター:編集局未来戦略チーム 渡部遥介〉

焼津市内23店舗が参加 9月19日まで「鮪めぐり」

 焼津市で5日から天然ミナミマグロを楽しむグルメイベント「鮪めぐり」が始まる。9月19日まで。3日にはミナミマグロ料理の試食会が焼津市八楠の焼津さかなセンターで開かれ、中野弘道市長と市のPR役「やいづマリンレディ」の2人が「海の赤いダイヤ」と称される食材を使ったメニューを堪能した。

ミナミマグロを使ったメニューを試食するマリンレディと中野市長(右)=焼津市八楠の焼津さかなセンター
ミナミマグロを使ったメニューを試食するマリンレディと中野市長(右)=焼津市八楠の焼津さかなセンター
 イベントは年間を通して、地域資源の魚を楽しむ「焼津ぐるめぐり」の第1弾。市内の飲食店や小売店計23店が参加し、LINE(ライン)クーポンやインスタグラムを活用すると記念品を贈呈するキャンペーンも行う。
 試食会では、ミナミマグロの貴重な部位カマの塩焼きと2種類の刺し身が味わえる同センター限定の定食メニューに舌鼓を打った。マリンレディの森下諒香さんは「カマが脂がのっていておいしい。夏でもさっぱり食べられる」とアピールした。
 〈2022.08.05 あなたの静岡新聞〉

仮想空間で「さかなのまち」発信 焼津市、13日からイベント出展

 焼津市は、仮想空間(VR)で8月に開催される「バーチャルマーケット2022 Summer」に出展する。ブースでは、ミナミマグロの解体ショーや地場産品を3Dモデルで紹介するなどして、バーチャルの来場者に「さかなのまち焼津」を発信する。

ミナミマグロの刺身
ミナミマグロの刺身
 主催はメタバース事業を手掛ける「HIKKY」(東京都)。期間は8月13日から28日まで。2018年から行われているイベントで、来場者は100万人を超えるという。
 焼津市が仮想空間上で出展するブースは同社が製作した。巨大なミナミマグロが目印で、ステージではバーチャルの解体ショーが楽しめる。ステージ付近には港町らしい大漁旗が飾られ、写真撮影も可能だという。
 壁のポスターに触れると、ふるさと納税のサイトが表示される仕掛けが施されているほか、ふるさと納税返礼品として人気の高いネギトロやカツオのたたき、ツナ缶詰といった地場産品を3Dモデルで再現し、触れることができる。
 来場者の多くが20代から30代で、市ではこれらの世代への認知度向上を図る狙い。市ふるさと納税課の青島庸行課長は「若い人の利用が進んでいるなかで、今のうちから触れておくべき世界と考えた」と出店に踏み切った理由を説明した。
 〈2022.06.11 あなたの静岡新聞〉

焼津のミナミマグロとは

 南半球の低水温域で「はえ縄漁法」で漁獲され、船上処理を施してマイナス60度以下の超低温で急速冷凍した焼津漁業協同組合(焼津魚市場)が取り扱う天然のミナミマグロ。

焼津魚市場で取引されるミナミマグロ
焼津魚市場で取引されるミナミマグロ
 低水温域を回遊するため、身がしまっていて「赤いダイヤ」とも称される。赤身は癖がなく、ねっとりした濃厚な味わい。
 焼津の漁業は江戸時代には近海でカツオ漁を中心に行われていたが、漁船の大型化などにより、昭和に入ると遠洋に進出した。全国のミナミマグロの3~4割を焼津魚市場が取り扱っている。
 ※焼津漁業協同組合のホームページなどを基に作成
地域再生大賞