伊豆山小で終業式 校長「一緒に乗り越えよう」 児童へ呼び掛け 熱海土石流

 大規模な土石流に見舞われた熱海市伊豆山では21日も警察、消防、自衛隊など計約千人態勢で懸命な捜索活動が行われたが、新たな行方不明者の発見はなかった。市内の小中学校では1学期の終業式が行われ、被災地に最も近い伊豆山小では校長がオンラインで児童に「一緒に乗り越えよう」と呼び掛けた。
 伊豆山小は土石流発生後、9日間休校を余儀なくされた。全校児童54人の中には避難生活を送っている児童もいるため、12日から市内3カ所に分散して授業を再開していた。
 終業式はオンラインで3カ所をつなぎ、国原尋美校長が「伊豆山の町が生活できるようになるまで数カ月、数年かかるかもしれない」と厳しい現実を説明。その上で、「みんなで協力し、心を伝え合って一緒に乗り越えよう」と述べた。
 市は21日、立ち入り禁止区域内で流失したり全壊したりした家屋の所有者を対象に罹災(りさい)証明の申請受け付けを開始した。初日は22人が申請した。本格的な受け付けは26日に開始する。

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