追加の浸水対策 浜岡原発で検討 中部電力社長

 中部電力の林欣吾社長は27日、名古屋市で定例記者会見を開き、浜岡原発(御前崎市佐倉)で想定される最大津波高を引き上げ、防潮堤を約3メートル上回る25・2メートルとする評価結果をまとめたことについて「(敷地内を津波で浸水させない)ドライサイトをどうすれば確保できるか検討している」と述べた。
 浜岡原発3、4号機の再稼働の前提となる原子力規制委による新規制基準適合性審査に向け、中電は南海トラフ地震が単独発生した際の最大津波高を22・7メートルと設定。海底地滑りなどの要因を組み合わせたより厳しい評価で最大25・2メートルに上振れすると算出した。新規制基準は敷地に津波を浸水させないドライサイトを原則的に求めていて、林社長は追加策について「誠意をもって早く示せるよう検討を進める」と強調した。
 最大津波高に加え、審査の重要課題になっている「敷地内断層の活動性評価」に関して原子力規制委の委員が25、26の両日に浜岡原発を訪れて断層の調査現場などを視察したことには「現場に来ていただき、より理解が深まったと思う。非常に有意義だったと感じている」と述べた。

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