最後の校歌 ありがとう田子小 150年の歴史に幕 思い出胸に 未来へ“航海” 西伊豆町

 西伊豆町の田子小で19日、閉校式が行われ、児童や地元の住民約150人が思い出の詰まった学びやに別れを告げた。児童らが見守る中、山本憶久校長が鈴木秀輝教育長に校旗を返還し、約150年の長きにわたる歴史に幕を下ろした。

閉校前最後の校歌を響かせる児童ら=西伊豆町の田子小
閉校前最後の校歌を響かせる児童ら=西伊豆町の田子小

 保護者と住民の代表者が小学生時代のエピソードを披露し、全員で最後の校歌を響かせた。山本校長は船のかじを模した校章について、社会という大海に飛び込む子どもへの願いが込められていると紹介した上で、「勇気、意志、深い知恵を持った人へと成長してほしい」と激励した。
 同日の卒業式では、10人が母校から船出をした。6年の石川煌君は「いろいろな教室に思い出が残っている。母校がなくなるのは寂しいけど、中学では進学に向けて勉強に励みたい」と気持ちを新たにした。
 同校は1873(明治6)年創立で、これまでに5千人以上が巣立った。4月から賀茂小(宇久須)に統合され、町内の小学校は2校となる。
 (松崎支局・太田達也)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞